2023年11月10日、キンプリの永瀬廉くんが主演を務める映画『法廷遊戯』が公開されます。
この作品は、法律に関する難しい言葉が登場するため「つまらない」という評価もあるようですが、永瀬廉くんの出演により、ファンからは注目が集まっています。
この記事では、私が原作を読みながら感じたことを交えつつ
- 映画『法廷遊戯』が本当につまらない作品になるのか
- 永瀬廉さんが演じる弁護士「久我清義」、杉咲花、北村匠海はどんな役柄か
- ラストに起きる驚きの結末(真犯人)
などをネタバレ&考察していきます。
すぐに結末や真犯人を知りたい方は、目次の活用がおすすめです!
映画『法廷遊戯』キャスト(登場人物)紹介
- 久我清義(永瀬廉 King & Prince)通称「セイギ」法都大ロースクールを卒業後、弁護士に。
- 織本美鈴(杉咲花)法都大ロースクールの学生で、久我清義とは古くからの友人。
- 結城馨(北村匠海)法都大ロースクールの優秀な学生で無辜ゲームの主催者。
- 佐久間悟 痴漢の疑いをかけられた警察官。冤罪を晴らさぬまま自殺した。
- 藤方賢二 法都大ロースクールの学生。優等生の清義を妬んでいた。
- 八代公平 法都大ロースクールの学生。清義の友人。「無辜ゲーム」では傍観者だったため、裁判で証言をすることに。
- 佐倉咲 久我清義が救済し、現在は事務員として働いている。
- 喜多秀明 児童養護施設「けやきホーム」の元施設長。
- トオル けやきホームにいた小学生。
- 佐沼 何でも屋。美鈴の部屋を盗聴していた。
- 権田聡志 墓荒し。
- 名倉 法都大ロースクールの先生。
『法廷遊戯』はどんな作品?「つまらない」の感想はなぜ?
『法廷遊戯』の原作者である五十嵐律人さんは、ベリーベスト法律事務所に所属する本物の弁護士です。彼が手がける作品は全て法律をテーマにしており、最近ではテレビドラマ「星降る夜に」(テレビ朝日)の法律監修も務めています。
五十嵐律人さんのデビュー作でもある『法廷遊戯』は、2020年このミステリーがすごい!国内編3位となり、2021年11月にはイブニングKCで漫画化もされました。
『法廷遊戯』の内容(ネタバレ注意)
『法廷遊戯』は、法廷ドラマとミステリーが融合した作品であり、一部「無辜ゲーム」、二部「法廷遊戯」で構成されています。
「無辜ゲーム」では、主演の3人(永瀬廉・杉咲花・北村匠海)が、ロースクール時代に行っていた模擬法廷でのゲームを中心に物語が描かれます。
「法廷遊戯」では、一部のラストに起きた殺人事件について、主役の永瀬廉さんが演じる弁護士「久我清義」が真相を暴いていく構成になっています。
一言で表すなら『法廷遊戯』は、命をかけて父親のえん罪をはらそうとした息子の物語です。その物語に、友情・愛情・信頼などが加わり、複雑な人間模様を描いていきます。
『法廷遊戯』簡単なあらすじ
法都大ロースクールでは「無辜ゲーム」という模擬法廷ゲームが開催されていました。無辜とは、罪のないこと(人)を意味する言葉。開催しているのは、司法試験に合格済みの天才ロースクール生・結城馨(北村匠海)で、つねに裁判長役をつとめていました。
ある日、同じく法都大ロースクールの学生である久我清義(永瀬廉 King & Prince)と織本美鈴(杉咲花)のもとに、過去を暴露する手紙が届きます。やがて、二人の周囲では不可解な事件が立て続けに発生するように…。
「法廷遊戯」は、ロースクールに通う久我清義と織本美鈴のもとに、二人の過去を暴露する手紙が届くことから始まります。その後、彼らを巻き込んで不可解な事件が立て続けに発生。二人はすでに司法試験に合格済みの天才ロースクール生・結城馨と共に事件の真相を追います。
そんな中、結城馨がスクール内で殺害されるという事件が起きてしまいました。容疑者はその場にいた織本美鈴、第一発見者は久我清義でした。弁護士となった久我清義は、無罪を主張する織本美鈴の弁護をすることに…。はたして結城馨を殺害した犯人は織本美鈴なのか?真犯人は誰?
「つまらない」と言われる理由と私の感想
「つまらない」という感想がある理由は、法律用語が多く出てくることやストーリーの展開が少し複雑であることが挙げられます。また、登場人物の心理描写が少ないため、感情移入ができなかった結果「つまらない」と感じる場合もあるかもしれません。
さらに、漫画化で絵を担当した束ユムコさんの画風は、少しクセがあるように思えます。『法廷遊戯』は青年漫画誌イブニングで連載されていましたが、そこまで注目されていた作品ではなく、気軽に読める内容ではなかったため「つまらない」との感想を抱かれてしまったようです。
私個人の感想は「難しいけれどつまらないとは思わない」です。ラスト近くで、ようやく結末を迎えたと思ったら、またもや大どんでん返しがあったので「想像の上をいくラスト」に面白さを感じました。
作者の五十嵐律人さんは、推理小説の謎解きについて、「最初に思いついた答えは使わない」というルールを決めており、読者に結末を見抜かれないようにしています。わかりきった結末ではつまらないと思ってしまうミステリー好きにとって、彼の作品はたまらないものと言えます。
ネタバレ注意!原作『法廷遊戯』の内容|結末でわかる真犯人に驚愕!
『法廷遊戯』には、さまざまな伏線がはられており、最初から結末までの内容を簡単に説明することは難しいです。そこで、内容の中から重要な部分をピックアップして解説していきます。
『法廷遊戯』の結末をネタバレ!真犯人は?
結城馨(北村匠海)を殺害した件について、一貫して無罪を主張してきた織本美鈴(杉咲花)は、過去に起こした過ちを暴露することで、無罪を勝ち取りました。全ての計画は、結城馨自身が立てたもので、その計画に従い美鈴は無罪になったのですが、さらなる裏があったのです。
馨の誤算は、本当に美鈴に殺されてしまったことでした。
結城馨(北村匠海)が「無辜ゲーム」を行っていた理由
馨は、父親の冤罪を晴らすためにロースクールに入学し、「無辜ゲーム」を行っていました。具体的には、被害を受けた人が自分の被害を訴え、その訴えに対して証言や証拠を出して、犯人を指定するゲームを行っていたのです。
そして、馨自身が審判者として判断を下し、犯人に罰を与えていました。この一連のゲームの中で、馨は父親が犯したとされてしまった痴漢の冤罪を晴らすために情報を集めていたのです。
久我清義(永瀬廉)と織本美鈴(杉咲花)と馨の父親との関係
清義と美鈴は、共に「けやきホーム」という施設で暮らしていました。二人は、お金を稼ぐために痴漢冤罪詐欺を行っていたのです。その被害者となったのが、結城馨(北村匠海)の父親である佐久間悟でした。
佐久間悟は、痴漢の冤罪をかけられただけでなく、事件の際に美鈴と一緒に階段から転落したことで傷害罪まで背負ってしまいました。
また、馨は父親と美鈴が階段から転落したところを目撃していました。このことから、二人が父親を犯罪者に仕立て上げた犯人であることを知っていたというわけです。
久我清義(永瀬廉)と織本美鈴(杉咲花)の高校時代の秘密
二人が痴漢冤罪詐欺を行ったのは、大学進学費用を稼ぐためでした。さらに、彼らは別の事件を起こしていました。
実は、彼らのいた養護施設の施設長である喜多秀明は、美鈴に性的虐待をしていました。同じ施設にいたトオルから、この事実を知らされた清義は、トオルと共に美鈴を助けようと行動を起こしました。しかし、途中でトオルが怖くなり逃げ出してしまいました。
最終的に、清義は喜多秀明を刺して傷害事件を起こし、逮捕されてしまったのです。結城馨(北村匠海)は、この過去を「無辜ゲーム」に利用しました。
織本美鈴(杉咲花)が結城馨(北村匠海)を殺さなくてはならなかった理由
馨を殺害した犯人として捕まっていた美鈴は、馨が犯行時に撮影していた映像から無罪となりました。その映像には、馨が自らを刺すシーンが映っていたのです。しかし、清義(永瀬廉)だけは、実際には美鈴が馨を殺した真犯人だと気づいてしまいました。
美鈴は清義を守るために、馨を生かしておくわけにはいかなかったのです。美鈴と馨の父親が階段から落ちたのは、清義が美鈴を助けようとして、思わず佐久間悟を押したためでした。
この障害罪の時効まであと1年残っていたため、冤罪事件の真相が暴かれれば、清義は罪に問われることになります。美鈴は、今まで2回も自分を救ってくれた清義を守るために、馨を殺してしまったのです。
久我清義(永瀬廉)と織本美鈴(杉咲花)は恋愛関係にある?
映画『法廷遊戯』に恋愛要素があるか、またキスシーンがあるかを気にしている読者がいるため、原作から考察します。
原作の『法廷遊戯』では139ページでキスシーンが描かれています。この時、美鈴は「今度は、私があなたを守る」と言い切っており、その約束通り馨を殺してしまいました。この背景から、映画でもキスシーンが重要なシーンとして描かれる可能性は高いと考えています。
ただ、恋愛要素そのものは薄く、今後二人が付き合ったり、結婚したりするという未来は、私個人としては予想しにくいです。二人の関係性は恋愛以上だと感じるからです。しかし、おそらく二人の絆は深く、一生のものになるような気がしてなりません。
なぜ結城馨(北村匠海)は今頃になって父親の冤罪を晴らそうとした?
馨は、父親が冤罪であることは、目撃者でもあるので知っていました。ずっと父親に対し、冤罪を晴らすために闘う事を説得してきましたが、佐久間悟は諦めてしまい、自殺を繰り返していたのです。
冤罪を晴らすには、本人の再審請求が必要です。馨が父親の代わりに再審請求を行うには、父親の死が必要でした。
父親が1か月前に自殺をしたため、馨は計画を実行にうつし始めたのです。それはつまり「父親が死ぬのを待っていた」という悲しい事実でもあります。
『法廷遊戯』原作を読んだ感想|ひどい結末だが面白い!
『法廷遊戯』の原作は面白く読み終わったのですが、「みんな死んだり、犯罪者になってしまい、ひどい結末じゃない!」という感想も強く持ちました。
ただ、法律に関する知識を駆使し、一つ一つの要素を丁寧に(できるだけわかりやすく)描いており、謎がラストの結末でカチッと完成するパズルのような爽快さが楽しかったです。
ただ、Amazonで他の方の感想もチェックしてみましたが、たしかにキャラクターの心理描写は足りないように思いました。
ですから、背景には悲しい真実があるのに、感情移入できず傍観者のままで物語が終わってしまうという感覚が残ります。
その点、映画は役者さんたちの演技力により、原作の『法廷遊戯』にはない心理がリアルに描かれるのではないでしょうか?ただし、2時間程度の作品の中で、原作ほどの法知識を視聴者に理解させるのは難しいかもしれません。
法律に関する用語に抵抗がない方は原作を、永瀬廉・杉咲花・北村匠海たちキャストと深川栄洋監督の描く世界観が好きな方は映画がおすすめです!
『法廷遊戯』を読んで、ふと東野圭吾さんの『白夜行』が思い浮かびました。この記事を書くにあたって、監督の深川栄洋さんが手がけた作品を調べたら「白夜行」もあがっていたので、雰囲気は似てくるかもしれません。
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