2024年4月に公開の映画『夜明けのすべて』。人気作家・瀬尾まいこさんの小説を、SixTONESの松村北斗さんと上白石萌音さんがW主演するこの映画は、PMSとパニック障害に苦しむ若い男女の交流物語を描いた作品です。
公開前から注目を集めているのが、主演キャストの二人のキスシーンの有無です。原作小説にはっきりとした恋愛描写がないため、映画オリジナルの要素として加えられる可能性もあります。
本記事では、映画『夜明けのすべて』のストーリーやキャラクターについて紹介しながら、一体どのような恋愛描写が描かれるのかを考察していきます。
さらに、筆者が原作小説を読んで得たネタバレ情報もお届けします。気になる二人のキスシーンの有無についても、詳しく触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください!
映画『夜明けのすべて』登場人物(キャスト)紹介と持病について
【W主演】藤沢美紗(上白石萌音)のプロフィール
藤沢美紗(上白石萌音)28歳は、新入社員として大手企業に就職するものの、月に1回訪れるPMS(月経前症候群)が原因で、すぐに退社をしてしまいます。しばらくはフリーターをしていましたが、自分の生き方に疑問を感じ就職活動をし、栗田金属に事務職員として就職しました。今でもPMSには悩まされていますが、優しい同僚たちの理解もあり、仕事を続けています。
山添孝俊(松村北斗)のことは「山添君」と呼んでいます。
【W主演】山添孝俊(松村北斗)のプロフィール
山添孝俊(松村北斗)25歳は、栗田金属の新入社員です。藤沢美紗の3年後輩になります。藤沢美紗は最初、山添孝俊のことをボーっとした新人と思っていましたが、ひょんなことからパニック障害であることを知ります。また、山添孝俊も藤沢美紗自身も気がつかないPMSの前触れを察知。しだいに藤沢美紗との仲を深めていきます。
藤沢美紗(上白石萌音)のことは「藤沢さん」と呼んでいます。
その他の登場人物
- 栗田社長:栗田金属の社長で68歳。訳ありの藤沢美紗と山添孝俊を採用したのには理由がある。
- 住川さん:藤沢美紗と同じ事務職員のおばさん。はっきり物を言うタイプだが、世話好きで悪気はない。
- 平西さん:60歳くらい。おしゃべりでみんなを笑わせてくれる穏やかなおじさん。
- 鈴木さん:寡黙なタイプだが、優しいおじさん。
藤沢美紗と山添孝俊の持病についての知識
藤沢美紗の悩まされているPMS(月経前症候群)は、月経前に体調不良や気分の落ち込み、不安感などが現れる症状の総称で、女性の中でも特に20代から40代の女性に多く見られます。症状には個人差があり、生理前に体調の変化を感じる方もいれば、生理中に症状が現れる方もいます。
一方、山添孝俊はパニック障害を抱えています。パニック障害は、突然強い不安感や恐怖心が起こり、心身に異常を感じる症状が現れる疾患です。発作を起こすことがあり、症状がひどくなると、日常生活に支障をきたすことがあります。
『夜明けのすべて』原作ストーリーのあらすじと結末のネタバレを紹介
藤沢美紗と山添孝俊の出会い
藤沢美紗(上白石萌音)は、PMS(月経前症候群)が原因で大手企業を退職し、小規模ながらもアットホームな栗田金属で働いていました。現在でもPMSに悩まされていますが、社長をはじめとする優しい同僚たちに囲まれ、何とか3年間仕事を続けています。
そんなある日、コンサルティング会社から退職してきた新人の山添孝俊(松村北斗)が栗田金属に入社しました。藤沢美紗は、新人ながら出勤時間が一番遅く、ぼんやりしていて、交流を持とうともしない山添孝俊のことをあまり好ましく思っていませんでした。
藤沢美紗と山添孝俊がお互いの症状を知った状況
藤沢美紗(上白石萌音)は、PMSの時にはイライラを止められず、栗田金属の同僚たちにも当たり散らしてしまうことがありますが、日頃はむしろ細やかな気遣いをしています。そんな藤沢美紗から見た山添孝俊(松村北斗)は、ぼんやりした人物に見え、最近の若者としか思えませんでした。
ある日、仕事をしていると突然藤沢美紗はPMSを発症し、山添孝俊が炭酸飲料を飲み始めました。藤沢美紗は、どうにも炭酸飲料のボトルを開ける時の「プシュ」という音がかんに触り、激しく苛立ちをぶつけてしまいます。
PMSがおさまり、藤沢美紗は自分のしたことに落ち込みますが、当の本人は何も気にしていない様子です。説明や謝罪をしないまま時間が過ぎたある日、山添孝俊はパニック発作を起こしてしまいます。直前にトイレで「ソラナックス」と書かれた薬を拾っていた藤沢美紗は、自分もその薬を飲んだことがあったため、状況を察し、すぐに薬と水を山添孝俊に渡しました。
散髪から始まる、藤沢美紗と山添孝俊の不思議な交流の深まり
ソラナックスに関する知識と、山添孝俊(松村北斗)の症状から、パニック障害ではないかと考えた藤沢美紗(上白石萌音)はいてもたってもいられず、彼のアパートを訪れます。藤沢美紗は、ぼさぼさ頭の山添孝俊の髪を切ってあげようと思ったのです。それは、おそらく彼がパニック障害のために、美容院へ行かれないからだろうと考えたからでした。
突然押しかけてきた藤沢美紗に山添孝俊は驚くものの、髪を切ってもらう事にします。てっきり藤沢美紗が美容師を目指しているものだと思い込んだ山添孝俊でしたが、それは大きな勘違いでした。
結局、出来上がった髪型はひどいものでしたが、山添孝俊は自分の髪を見て大笑いしてしまいます。それは山添孝俊にとって2年ぶりの笑顔でした。
散髪事件の翌日、山添孝俊は藤沢美紗の様子と日付から、もうすぐPMSを発症するだろうと気がつきます。藤沢美紗と山添孝俊は、全く恋愛感情がないにもかかわらず、最もお互いを理解し合う存在になって行きました。
『夜明けのすべて』原作ストーリーの結末について──藤沢美紗と山添孝俊の不思議な交流が進展する
藤沢美紗(上白石萌音)と山添孝俊(松村北斗)が親交を深めていく様子は、職場の仲間たちも気がついていました。当然、その関係は恋愛感情を伴うものだと考えられていましたが、実際には2人は互いに恋愛感情を抱いていませんでした。むしろ、気楽で心地よく過ごせることができたのです。
藤沢美紗のPMSや山添孝俊のパニック障害は、完全に治るわけではありませんが、前向きな気持ちへと変わっていきます。そして、小説『夜明けのすべて』の終盤(254ページ)で、山添孝俊は「藤沢さんを好きになることはできます」と言い、藤沢美紗も「好きになれる気がする」と思うシーンが描かれました。
映画『夜明けのすべて』原作にはないキスシーンの可能性について考察
上白石萌音と松村北斗はともにキスシーンを経験済み
個人的な意見としては、原作と映画の内容があまりにもかけ離れている作品は好きではありません。しかし、人気のSixTONESの松村北斗さんと上白石萌音さんがW主演ということを考えると、ラストでキスシーンくらいは描かれる可能性はあると予想します。
まず、SixTONESの松村北斗さんは、ドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?(恋マジ)』で、広瀬アリスさんとのキスシーンがバズって、Twitterのトレンド入りが長時間していました。
そして、キスシーンがうまいとファンが大喜びした経緯もあります。
映像が美しいこのドラマで広瀬アリスの横顔と首筋の美しさを存分に活かしたあのキスシーンは素晴らしかったです。あのアングルと松村北斗の右手の置き方と、完璧でした。普通に「おおっ」って言っちゃった。 #恋マジ
— せっきー@ドラマ実況垢 (@KO6IoFJdp7pjTab) May 9, 2022
また、上白石萌音さんは、ドラマ『恋はつづくよどこまでも』で、佐藤健さんと何度もキスシーンを演じています。一度もキスシーンを演じたことがない俳優さんだと、さまざまな事情からキスシーンがNGになるケースも考えられますが、松村北斗さんと上白石萌音さんについては、その点の心配はありません。
まだ公開前から「キスシーン」について検索している人が多いことから、映画の興行成績をあげるために、原作にはないキスシーンをいれる可能性は高いかもしれません。
上白石萌音と松村北斗は仲が良い?共演作品あり
また、上白石萌音さんと松村北斗さんは、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で共演し「仲良し」とファンを喜ばせたこともあります。『カムカムエヴリバディ』では、上白石萌音さんは、初代ヒロイン・橘安子役を演じ、松村北斗さんは、橘安子が慕っている大学生・稔役を演じています。
原作とは違う結末だがキスシーンに期待!
以上の事から、お2人がキスシーンを演じる可能性はかなり高いのではと予想しています。つまり原作にはない、続きのシーンが描かれると言う事ですね。ただ生きずらいだけでなく、孤独の中にいた藤沢美紗と山添孝俊が、お互いを支え合うようになり、恋愛関係になるのはいたって自然な流れだと思います。原作とは違ってしまいますが、映画で二人が幸せになるシーンも見てみたいと思いました。
以上、「【ネタバレあり】映画『夜明けのすべて』原作を読んだ私が考察!ラストに松村北斗×上白石萌音のキスシーンはある?結末も」でした。