東京くらし防災にポリ袋でご飯を炊く方法が掲載されていたので、実際に試してみました。
八王子、特にみなみ野は地盤が固く、地震に強い地域と言われていますが「備えあれば患いなし」ですからね。
何て…意識高い系を気取ってみましたが、実は面白そうだから実験してみたくなっただけであることを先に白状しておきます。
ちなみに東京くらし防災は、ちょっと前にみなみ野の郵便局でもらってきました(無料)
東京くらし防災に掲載されていたポリ袋でご飯を炊く方法はこちらです↑
ネットで検索すると、微妙に違う炊き方も見つかるのですが、とりあえず今回は東京都のアドバイス通りにやってみようと思います。
ポリ袋は高密度ポリエチレンで!
説明を読むと
と書かれています。
自宅にあるジプロックを使って、すぐに試してやろうと思ったら、出鼻をくじかれました。
食品用の「高密度ポリエチレン」って何?
食品用の「高密度ポリエチレン」がなかなか売ってない
わからないことはGoogle先生に聞くのが基本ですが…
ウィキペディアに書いてある「高密度ポリエチレン」の説明は、見た瞬間「無理!」と脳が拒否反応を起こしました。
勉強熱心な方はリンク貼っておくのでどうぞお読みください。
しかも…高密度ポリエチレンを使用して作られたポリ袋(しかもキッチンアイテム)であっても、全てが食品を使った加熱調理に適しているわけでもないらしいんですね。
東京くらし防災に商品の例を載せてあるとわかりやすかったんだけど…
広告になっちゃうからダメだったのかな。
結果、もっとも手に入りやすく、価格的にも安かったのが岩谷マテリアル株式会社の【袋のラップ アイラップ】であることがわかりました。
このアイラップ、SNSでも話題になったらしいです。
日本赤十字社が非常食づくりの研修にも用いたポリ袋なので、安心して使用できると考えました。
が、スーパーを探しても一向に見つかりません。
ポリエチレンを使ったポリ袋は売っていても、ゴミ袋用だったりして、耐熱温度が低すぎるんですね。
ジプロックの耐熱温度は100度ですが、公式サイトで湯せんには使えないと書かれています。
結局はちこはアイラップを、楽天内のドラッグストア(たしか爽快ドラッグ)で、他のものと一緒に購入しました。
箱の裏を見ると、熱湯に入れて加熱調理してますね。
取り出してみると、サラサラとした普通のビニール袋にも見えます。
アイラップの耐熱温度は120度まで。
ちょっと写真だとわかりにくいですが、マチも付いているのが特徴です。
それでは、無事に食品用のポリ袋も手に入ったところで、いよいよ実際にご飯を炊いてみましょう。
ポリ袋でご飯を炊く方法を試してみる
1:ポリ袋にお米と水を入れて30分以上おく
東京くらし防災には、ポリ袋に入れるのは1人前(カップ1/2)と書かれています。
鍋が割と大きく、1人前だけ作るのももったいないので、1カップのポリ袋も用意することにしました。
ポリ袋にお米を計って入れてから
お米の量より少し多めの水を入れて、30分以上置き吸水させます。
お米は研がなくても大丈夫と書いてあるので、そのままお水を入れています。
袋の中の空気を抜いてから、袋の一番上で口を縛ります。
袋に空気が入っていると、火にかけている間に浮いちゃったりして上手に炊けないんだって~☝
30分ちょっと経った状態。
お米がお水を吸って、ふっくらしてますね。
2:鍋に湯を沸かし、お米を加熱する
鍋に6分目までお水を入れて、お皿を入れます。
今回は愛用の無水鍋を使用、お皿は念のため耐熱のパイレックスにしてみました。
火をつけて、しばらくすると沸騰してお皿がガタガタと音をさせてきます。
中火にした後、お皿の中央に1で用意したお米の袋を入れます。
アイラップの耐熱温度は120度までですが、ポリ袋が鍋肌にはつかないようにしました。
3:30分加熱し10分蒸らす
30分加熱した後、火を停めて、そのまま10分蒸らします。
4:完成(するはず)
本来なら、ここまでで食べられる状態になっているはずだったのですが…
袋を開けてみると…どことなく芯まで火が通ってない雰囲気。
一口分食べてみると、やはりまだ固い状態でした。
東京くらし防災には「お米がまだ固いと感じるときは、時間を延ばして加熱しましょう」と書かれています。
5:お米が固い時は再加熱
再び、袋を閉じて再加熱していきます。
5:柔らかく炊けたら完成
さらに15分ほど加熱したところ、柔らかく炊けました。
ポリ袋でご飯を炊いた感想は?
率直に言って、ご飯は「おいしい」とは思えませんでした。
使ったのは無洗米ではないので、お米を研がないで炊いたら、糠臭さはやはり出てしまいますね。
お米は炊く時に対流が起こることも、美味しさの秘訣だったりするので、ビニール袋の中で全くお米が動かないため、食感も損なわれている気がしました。
「ポリ袋クッキング」なんて言葉もあるので、「ひょっとしたら災害時ではなくても使える便利な方法なのでは?」と期待をしていたのですが、思ったような結果ではありませんでした。
お米そのものを味わいたい場合には、普通に炊く方がおすすめです。
しかし、災害時を想定した場合「おいしさ」以上に重要になることがあるのは間違いありません。
という事で、糠臭さをごまかすために、レトルトカレーは防災グッズの定番ともいえるレトルトカレーをかけることにしました。
もちろん温めは、先ほどご飯を炊いたお湯を使用しています。
これなら普通に食べられますよ👍
この時に使ったレトルトカレーは1食で1日分の野菜が摂取できるらしいカレーです↓
全くお皿が汚れない!
東京くらし防災の通り、器にポリ袋ごとお米を入れ、入り口から折り返すようにして食べてみました。
ご覧のように全く器が汚れていませんね。
災害時には水がとても貴重になるので、本当に最小限の水しか使わずに調理が出来る方法を知っておくのは、すごく役に立つと感じました。
ただし、この方法…ご飯が炊き上がる量は少ないし、30分以上加熱し続けることを考えると光熱費の節約にはなりません。
ポリ袋を使ってご飯を炊くのは、災害時やアウトドアに限られるかもしれませんね。
日常的に利用するには難ありと思いました。
内側にジプロックなど・外側に「高密度ポリエチレン」
例えば1合のご飯を複数作りたい場合に、全部を食品用の高密度ポリ袋に入れるのはちょっと…というケースがあり得ます。
そういう場合は、ジプロックなどの袋にまず小分けしておいて、一番外側にアイラップなどの高密度ポリエチレン袋を使う方法を試している方もいました。
こうすることで、ポリ袋の節約をすることも可能です。
とは言え、ジプロック1枚より、アイラップ1枚の単価の方が低いのでは?という話もあります。
やはり備えあれば患いなしかも?
最初は「面白そうだから」という理由ではじめた、今回の実験的な炊飯体験でしたが、実際やってみると思いがけない失敗があったりして、驚きました。
やはり備えあれば憂いなしは当たっていたかも…。
実際の災害時には、耐熱温度などを気にせずにジプロックや普通のポリ袋で代用してしまうのでしょう。
でも、いざと言う時に食材を無駄にしたらショックですし、アイラップはそんなに高いものでもないですから、用意しておいて良かったなと思いました。
アイラップは60枚もあるので、お皿なしで試してみたり、別の食材を使ってみたりしてみようかと思います。
自作のサラダチキンが、かなり美味しく出来るらしいので、チャレンジしてみたいです!
また新しくポリ袋クッキングをした時には追記しますね。
ご飯を炊くことだけに特化したポリ袋も。袋にメモリがついているので失敗する可能性が下がります↓