ドラマ【正義の天秤】season2の放送が決定したので、原作の続編『アイギスの盾』を読んでみました。
続編では、鷹野和也(亀梨和也)の恋人雨宮久美子(大島優子)を襲った本当の犯人が判明します。
この記事では、続編『アイギスの盾』のネタバレ・あらすじ・感想を書いてきます。
ドラマ【正義の天秤】キャスト
- 鷹野和也(亀梨和也) 元医師の弁護士。「弁護は治療」だと考えている。
- 佐伯芽依(奈緒) 師団坂法律事務所の創設者 佐伯真樹夫(中村雅俊)の娘。
- 杉村徹平(北山宏光) 元ニートの弁護士。運と要領がよい。
- 桐生実雪(大政絢) 元裁判官の弁護士。容姿端麗。原作では雪彦(男性)として描かれている。
- 梅津清十郎(佐戸井けん太) 元刑事の弁護士。人情派。
- 雨宮久美子(大島優子) 鷹野和也の恋人。
- 一ノ瀬眞人(萩原聖人) エリート検事。
- 佐伯真樹夫(中村雅俊) 師団坂法律事務所の創設者。
- 冨野静子(山口智子) 牧師。芽依(奈緒)の母親代わり。鷹野とも関わりがある。
ドラマ【正義の天秤】season2原作『アイギスの盾』ネタバレあらすじ
1話「アイギスの盾」
登場人物
- 萩野正治 1話被疑者 43歳 独身。
- 河本咲都子 1話被害者 24歳 大手スーパー勤務。
- 前田秋寿 3年前の強盗致傷事件の犯人。
ネタバレあらすじ
杉村徹平(北山宏光)と桐生雪彦(実雪(大政絢))は、萩野正治の弁護にあたることになります。
事件は、河本咲都子が仕事帰りに駅のホームから線路に突き飛ばされ、やってきた列車に引かれて死亡したというものでした。
この事件は、河本咲都子の同僚が目撃しており、萩野正治は逮捕されることとなりました。
ところが、萩野正治は一度は自白したものの「指一本ふれていない」と言い始めます。
桐生の考察によると、萩野正治には主語を省略する癖がある上に、感情の起伏が激しいため、誤解されたのかもしれないとのこと。
佐伯芽依(奈緒)、梅津清十郎(佐戸井けん太)とともに、取り調べの様子を検証してみたところ、萩野正治が自白を強要されたこともわかりました。
鷹野和也(亀梨和也)は相談にきた杉村に対し「被告人には完全黙秘をさせろ」と命じます。
実際、萩野正治は「スーパーで見かけた河本咲都子の跡を何故かつけたくなった」などと、要領を得ない説明をしており、不安に思いながらも杉村は萩野正治に完全黙秘をするように念押しするのでした。
完全黙秘を貫いた萩野正治は無罪を勝ち取ります。
しかし、杉村は調査の中で出会っていた被害者河本咲都子の母親の気持ちを想うと、スッキリした気持ちにはなれません。
そんな折、河本咲都子の母親が、杉村に会いにやってきました。
咲都子の母親は、無罪判決の抗議にきたわけではなく「娘がなぜ死ななければいけなかったのか真実を知りたい」と言います。
母親によると、河本咲都子は死ぬ直前に、なぜか3年前のアルバムばかりを暗い顔で見ていたとのこと。
そのアルバムには、芽依の担当している3年前に起きた強盗致傷事件の犯人である前田秋寿の姿がありました。
強盗の被害者である印刷会社社長の家を訪れた杉村は、当時の社員リストの中に萩野正治の名前を見つけます。
萩野正治と前田秋寿が知り合いであったことは間違いなく、3年前の事件との関係性を探った杉村は、アルバムの写真から
前田秋寿にはアリバイがあり、冤罪であった
とわかったのです。
1話「アイギスの盾」ラストネタバレ感想|色々な意味で最強の盾
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河本咲都子は萩野正治に突き飛ばされたのではなく自殺したというのが、1話の真相でした。
前田秋寿が無罪を訴えて自殺した後、萩野正治は冤罪を晴らそうと調査をしていたのです。
河本咲都子は前田秋寿の無実を証明できる唯一の人物だったのですが、萩野正治が訪れるまで、前田秋寿が写真に写っていることに気がついていなかったんです。
警察が、前田秋寿を犯人に仕立てるべくアリバイつぶしをした結果だったのですが、河本咲都子は自分のせいで死なせてしまったと思ったんですね…。
萩野正治もまた、河本咲都子が自殺したことを遺族が知れば悲しむし、間接的には自分が死に追いやったと考え、本当の事を言えなかったのでした。
「アイギスの盾」とは、ギリシア神話に登場する防具です。
杉村は黙秘権のことを考える際、自分の好きなゲーム『BRABE PARTY』で最強とされる「アイギスの盾」を思い出しました。
黙秘権は弱いものを守るためにあるとのこと。
ガリレオ【沈黙のパレード】では、黙秘を続けることで犯人が罪を逃れるという描写があったので、盾も使う者しだいと感じました。
2話「黒と白」ネタバレあらすじ
登場人物
- 出口聖大 田代真菜を殺害したとして無期懲役に。再審請求を桐生に依頼。
- 田代真菜 2話被害者。
- 水無瀬弓花 田代真菜の友人。出口がストーカーだと証言した。
- 曽根崎元 桐生が裁判官をやっていた時の上司。
- 篠田保志 出口聖大が働いていた新聞店店長。
ネタバレあらすじ
桐生雪彦(実雪(大政絢))のもとに、旭川刑務所に服役する受刑者出口聖大から、再審請求の依頼が届きます。
出口聖大は、桐生が裁判官をやっていた時に関わった女子大生 田代真菜殺人事件の犯人として逮捕された男でした。
- 出口聖大は田代真菜の部屋を担当する新聞配達員であった
- 殺害現場には出口聖大のDNAが付着したタオルが落ちていた
- 出口聖大が田代真菜につきまとっていたという証人がいた
- 出口聖大の自宅から、田代真菜をモデルとした不気味な絵が発見された
これらのことから、出口聖大には無期懲役の判決が下されていました。
桐生は、出口聖大の裁判に関わった元上司曽根崎元のもとを訪れます。
物証であるタオルが、何者かによる罠だった可能性を語る桐生に、曽根崎は屁理屈だと答え、出口が犯人であることにゆるぎない自信を見せるのでした。
出口聖大本人の話を聞くため、桐生は旭川刑務所を訪れます。
現場のタオルは自分のものであるが、決して殺していないし、つきまとってなどいないと主張する出口でしたが、なぜ勝手に田代真菜の絵を描いたのか?という質問については「趣味」というばかりで、はっきり答えません。
桐生は、かつて出口が勤めていた新聞店に向かい、店長の篠田保志に話を聞きます。
篠田によれば、出口は配達後「タオルを落としたようだ」と話していたとのこと。
アリバイ証明は難しいものの、配達中の出口からタオルを奪うことは簡単であるということがわかりました。
次に桐生は、田代真菜の友人だった水無瀬弓花から話を聞きます。
弓花は、田代真菜と同じ女子大の服飾科に通っており、出口がストーカーだったと証言した人物でもありました。
弓花によれば、田代真菜は殺される前日に髪を短く切っており、出口が描いた田代真菜もショートカットだったのは、ストーカーしていたからに違いないと語ります。
再び出口に会いに行った桐生は、出口と水無瀬弓花のどちらかが嘘をついていると確信します。
- 水無瀬弓花⇒田代真菜の家に遊びに行った時、集金にきた出口が部屋をのぞいているのを見た
- 出口聖大⇒田代真菜の家に集金に行った事はあるが、不在だったため、一度も集金をしたことはない
篠田に電話で確認したところ、嘘をついていたのは水無瀬弓花の方だとわかります。
そんな折、桐生宛に「田代真菜さんを殺した凶器です。出口さんは無実です」とメッセージ付きで血液の付着した裁ちばさみが送られてきました。
裁ちばさみからは、田代真菜の血液の他に、出口の物ではない人物の血液が検出されます。
新証拠により再審請求は通りましたが、出口がすぐに釈放されることはありませんでした。
裁ちばさみが送られてきたタイミングから、桐生は真犯人は水無瀬弓花と考えます。
水無瀬弓花は、田代真菜に様々なものを奪われ続けていることに我慢できなくなり、殺害に及んでしまったのでした。
泣きじゃくる弓花に桐生は自首をすすめます。
ところが、桐生は弓花に脇腹を刺され、気を失ってしまうのでした。
2話「黒と白」ラストネタバレ感想|見せかけの友情と狂気の画家
水無瀬弓花が田代真菜から奪われたものは、服のデザインや彼氏でした。
田代真菜は人気者でしたが、かなり性格の悪い人間で、水無瀬弓花から奪うことを喜びとしていたようです。
ずっと我慢してきた弓花でしたが「似合うね」と言われてきたショートカットまで、真菜に真似されたことに切れてしまいました。
女同士の見せかけの友情、怖い!
弓花と真菜の関係よりも怖いのは、出口聖大とその母親です。
出口は、単なる冤罪の被害者ではありませんでした。
弓花は真菜を刺した裁ちばさみは現場に置いてきたし、タオルについては知らないと供述しています。
現場にタオルを置いたのは出口自身で、裁ちばさみを送ってきたのは出口の母親だった
と鷹野は考察します。
動機は「一発逆転」
殺人犯として捕まった後、冤罪を晴らして悲劇のヒーローになる。
出口が田代真菜を描いたのは、殺されていた田代真菜を発見した時だった。
これが鷹野の推論でした。
画家だけでなく、歴史的に名を残している人たちにはどこか「狂気」を感じるエピソードがのこされています。
人生の全てをかけるくらいの覚悟がないと、●●家のようなものにはなれないのかもしれません。
3話「手のひらの楽園」ネタバレあらすじ
登場人物
- 中嶋文子 動物愛護団体NPOエバーホープ代表。弁護を依頼してきた。
- 松浦郁哉 3話被害者 犬のブリーダー
- 内田美鈴 エバーホープの職員
- 堀口正路 ペットショップMOFU-MOFU店長
- 山川義剛 松浦郁哉の共同経営者
ネタバレあらすじ
ある日の事、梅津清十郎(佐戸井けん太)は、犬の散歩中の男性が倒れる現場に遭遇します。
犬のブリーダー松浦郁哉を殺害した容疑で取り調べをうけている中嶋文子のもとへ行って欲しいと芽依(奈緒)から電話を受けたのは、そんな時のことでした。
動物愛護団体NPOエバーホープ代表である中嶋文子によると、パピーミル(子犬工場)ではないかという噂を確かめに『松山ブリード』へ行った、人が倒れていたとのこと。
パニックになって逃げたところを、松浦の共同経営者山川義剛に目撃、通報された結果、中嶋文子は逮捕されてしまったのでした。
中嶋文子と共に活動している内田美鈴に話を聞くため『エバーホープ』を訪れた梅津と芽依は、犬を引き取りたいとやってきた高齢者と美鈴がもめている場面に出くわします。
美鈴によると、犬の寿命を考えて、引き取りには年齢制限を設けているんだとか。
美鈴は、中嶋文子が殺人なんてあり得ないと訴えますが、梅津は動物愛護活動がらみの事件だとしたら、もっと背景を知らなければと考えるのでした。
梅津たちは、事件当日に中嶋文子がパトロールに立ち寄ったペットショップ『MOFU-MOFU』へと向かいます。
店長の堀口正路によれば、売れ残ってしまった動物は、休憩中の子猫や子犬といっしょに過ごさせ「働いてもらっている」とのこと。
生体(動物)の販売を減らし、ペットフードなどの販売を増やすようにしていると説明しました。
堀口を含め、店員たちも中嶋の来店は覚えておらず、防犯カメラのデータを借りて帰ることに。
しかし中嶋文子は身元がわからないようにパトロールしていたため、アリバイを立証することはできませんでした。
翌日、梅津と芽依は事件現場である『松山ブリード』へと向かいます。
共同経営者である山川義剛に、中嶋文子を目撃してから通報までに1時間あいていた理由をたずねると、自分が疑われる可能性に気がついて怖くなったとのこと。
『松山ブリード』にも表立って怪しいところは見られなかったため、芽依は「外れだったかも」と梅津に言います。
ところが、梅津は『松山ブリード』にいる犬の数が少なすぎたことから、どこか別の場所に犬を隠している可能性を指摘しました。
張り込みをしていた梅津と芽依は、『松山ブリード』は裏で引き取り屋をしていたことを暴きます。
引き取り屋とは、売れ残った犬猫を引き取ることでペットショップなどからお金をもらう業者のこと。
山川の通報が遅れたのは、警察に違法行為がバレないよう動物の死体を隠すのに時間がかかったからでした。
観念した山川は、梅津たちに松浦がペットショップの店長たちと引き取り料金のことで揉めていたと白状します。
そして、松浦は殺害された日、『MOFU-MOFU』の店長堀口正路と会う約束をしていたことがわかりました。
梅津が『MOFU-MOFU』で、情報を探るべく店員として潜入していた内田美鈴から、ペットショップ内に店長しか入れない倉庫があるとの情報を得ます。
美鈴によると、その倉庫からは犬猫の声が聞こえてくるとのことでした。
しばらくの後、梅津は『エバーホープ』で美鈴に犬の譲渡を断られた老人を見かけ、声をかけます。
すると老人は『MOFU-MOFU』でも犬を売ってもらえなかったと言います。
梅津はなぜ営利目的のあるペットショップが、老人に犬を売らなかったのか疑問に思うのでした。
3話「手のひらの楽園」ラストネタバレ感想|
松浦郁哉を殺害した犯人は、やはり『MOFU-MOFU』の店長堀口正路でした。
しかし動機は、引き取り屋を利用する上でのトラブルではなかったのです。
本当に動物たちを大切に想っていた堀口は、松浦に連絡を取り、抗議に行ったのです。
堀口が「動物へのひどい扱いをやめないなら告発する」と言うと、松浦はカッターナイフで襲いかかってきたとのこと。
揉み合っているうちに、松浦の首にカッターナイフが刺さってしまったというのが事件の真相でした。
梅津は自分が弁護すると約束し、堀口正路を自首させました。
堀口は、犬猫のためにペット業界を内部から変えようと努力してきた人なので、無事に正当防衛が認められそうということになり、良かったです!
犬を譲渡してもらえなかった老人ですが、3話の冒頭で倒れた男性が連れていた老犬と暮らせることになりました。
民放でペットは「物」として扱われますが、生き物を物として見ることはとてもできません。
理想には遠いかもしれませんが、全てのペットショップが、『MOFU-MOFU』のようになるといいです…。
4話「もう一つの正義」ネタバレあらすじ
登場人物
- 兵藤圭太 4話被告人 32歳トラック運転手。被害者と同じアパート在住。
- 川島鉄二 4話被害者 殺人の前科があり、出所してきたばかりだった。
- 稲森有依子 30年近く前に川島鉄二により殺害された被害者。
- 稲森有也 稲森有依子の兄。独身。
- 原義男 川島鉄二の保護司。
- 藤谷正幸 稲森有依子が働いていたパン屋『ノエル赤坂』の店長。
- 橋本大和 22歳大学生。家は裕福なのに窃盗罪で逮捕。芽依(奈緒)が担当。
ネタバレあらすじ
橋本大和は、家が裕福でお金に困っているわけでもないのに、ブランド品の財布を盗み捕まった22歳の大学生。
担当である芽依(奈緒)は「出来心だった、もうしない」という大和の言葉を信じ、執行猶予をつけられるように動いていました。
そんな中、鷹野(亀梨和也)は芽依に難しそうな事件の主任弁護士になるよう命じます。
その事件とは、殺人で30年の刑期を終えたばかりの川島鉄二が、同じアパートに住むトラック運転手兵藤圭太に殺害されるというものでした。
現場には、兵藤圭太の指紋や靴跡が見つかっていましたが、兵藤は
自分の部屋に帰る途中、川島鉄二の部屋の扉が開いており、声をかけたが返事がなかったため中に入ったところ、めった刺しにされている川島を見つけた
と芽依に主張します。
兵藤が包丁を持って川島の部屋から出てきたという目撃証言もありましたが、包丁については知らないとのこと。
すぐに通報しなかったのは、勝手に部屋に入ったので犯人と疑われると思ったからだと兵藤は説明するのでした。
また、兵藤は川島の部屋で「殺してやりたい」などと書かれた手紙を見たが、警察や検事には信じてもらえなかったと語ります。
兵藤の話が本当であれば
- 消えた手紙は誰が持ち去ったのか?
- また手紙の送り主は誰なのか?
芽依はこの2点が引っかかるのでした。
兵藤の弁護活動に苦戦する中、芽依は殺された川島鉄二の保護司であり、身元引受人でもあった原義男に会いに行きます。
原義男は、死んでいる川島鉄二を発見し、通報した人物でもありました。
30年前、川島鉄二は覚せい剤を使用しており酷く荒れていたと原義男は話します。
その結果、路上で暴れた川島鉄二は、通りかかった稲森有依子を刺し殺してしまったのです。
逮捕当時は「さっさと死刑にしろ」などと暴言を吐いていた川島でしたが、長い刑期の中で反省し、遺族に償いたいとまじめに働いたお金を貯めていたとのこと。
ずっと拒否されていた反省の手紙を、最近ようやく有依子の兄稲森有也に読んでもらえるようになったのだとか。
それを聞いた芽依は、原は消えた手紙について知っているに違いないと考えます。
原の告白により、手紙は実在していたことが判明。
原は川島鉄二の自宅にあった手紙に
- 殺してやりたいと思っていた
- あなたが憎い
- 地獄に突き落としたい
といった強い言葉が書かれていたため、稲森有也が川島鉄二を殺害したと思い、つい手紙を隠してしまったのです。
兵藤に手紙を見せると、現場で見た手紙に間違いないとのこと。
また、手紙の内容から「遺族が犯人なのでは?」と言うのでした。
さらに調査をするべく芽依は、稲森有也に面会を求めます。
しかし、稲森有也は「保護司がしつこく手紙を持ってくるから投げやりに答えていただけで、手紙のやりとりなどするわけがない」と否定。
川島が死んでも憎い気持ちは変わらないし、むなしいだけだと語るのでした。
稲森有也の家から戻る途中、有依子が働いていたパン屋『ノエル赤坂』に立ち寄ります。
稲森有也によれば、有依子には結婚をしたいと考えていた恋人がいたとのこと。
『ノエル赤坂』の店長藤谷正幸は、有依子のことを覚えており、涙をこぼしながら当時を振り返ります。
藤谷正幸が有依子の恋人だった可能性はあるものの、30年もたってから川島に手紙を送り、殺したとは到底考えられないと、芽依は考えるのでした。
進展がない焦りもあり、芽依は約束のないまま稲森有也の部屋を訪れます。
有也は留守だったため、庭側にまわった芽依が花々を眺めていると、隣人の女性が呼びかけてきました。
自分が弁護士であると明かすと、女性は有也について
いつもは静かなのに、2月6日の夜中には音を立てて庭いじりをしていた
と話します。
2月6日はまさに川島が殺された晩だったので、驚いた芽依は、有也の庭を見つめます。
庭には、一部分だけ雑草がなく、新しく掘り返したような場所がありました。
女性は、芽依が止めるのも聞かず、その場所をスコップで掘り返します。
驚いたことに、そこからは布にくるまれた包丁が発見されたのでした。
鑑定の結果、包丁からは川島の血液が検出されます。
これにより兵藤は釈放されると思った芽依でしたが、担当検事である一ノ瀬は「おかげで兵藤が有罪である確証を得ることができました」と返します。
稲森有也の庭に凶器を埋めたのは、兵藤だったと一ノ瀬は言うのです。
兵藤の無実を信じていた芽依はショックを受け、本人に確認をしに行きます。
すると兵藤は、コロッと態度を変え「お前のせいで全部ぶち壊しだ!」と芽依を責め立てるのでした。
4話「もう一つの正義」ラストネタバレ感想|
芽依(奈緒)は基本的にお人好しなので、人情に訴えられたりすると、すぐに信じてしまいます。
3話「手のひらの楽園」では、そんな芽依の様子を見た梅津(佐戸井けん太)が危うさを感じているシーンがありますが、結局4話で傷つくことになってしまいました。
兵藤は川島に殺人の過去があることも、お金を貯めていることも知っていたんです。
借金を断られた兵藤は、川島を殺害して金を奪い、その罪を遺族である稲森有也に着せようとした…というのが事件の真相でした。
兵藤の件によるトラウマを抱えている中、またもや橋本大和が万引きをして逮捕されます。
両親はこれまで以上にお金も物も与えていたとのこと。
鷹野(亀梨和也)から呼び出され「使えない弁護士はいらない」と言われた芽依は、兵藤の件を責められたと思い込み、弁護士を辞めようと考えます。
しかし、鷹野が指摘していたのは橋本大和の件で、芽依がしっかり大和を理解しようとしていれば、彼がクレプトマニア(窃盗症)であることがわかったはずだと説明するのでした。
川島の元にあった手紙の送り主ですが、実は芽依の父佐伯真樹夫(中村雅俊)だったことが、 特徴ある「依」の書き方で判明します。
このことに気がついたのも鷹野でした。
佐伯真樹夫は、川島が薬物所持で最初に逮捕された時に適切な治療を受けていたら有依子は死なずに済んだと思い、以来、治療的司法に力を入れていたんです。
その想いを継いでいるのが鷹野なんですね。
その後、兵藤は懲役30年の有罪判決を受けますが、鷹野は芽依に「よく頑張ったな」と優しい言葉をかけるのでした。
【正義の天秤】season2原作『アイギスの盾』雨宮久美子を襲った真犯人は?キムラヒデユキの正体
『アイギスの盾』では、序章と各話の最後に雨宮久美子(大島優子)の事件について追い続けている鷹野和也(亀梨和也)の様子が描かれ、5話「正義の心臓」で真犯人が明らかになります。
ここからは、その部分だけピックアップしてまとめます。
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安倍川事件
15年前、雨宮久美子が勤めていた江尻法律事務所の前で殺された際、犯人だと疑われたのは、恋人であった鷹野でした。
「殺していない」という訴えを聞き救ってくれたのが、佐伯芽依(奈緒)の父であり、師団坂法律事務所の創設者だった真樹夫(中村雅俊)でした。
鷹野は、久美子の父親である雨宮広明に『キムラヒデユキ』の名に聞き覚えはないか?とたずねに向かいます。
しかし、いまだに鷹野のことを犯人ではないかと疑っている広明に、話を聞いてもらうことはできませんでした。
26年前、四方田初彦と家族が惨殺されるという事件が起き、借金をしていた又吉学(バッドナイス常田)が逮捕されました。
この事件は安倍川事件と呼ばれ、又吉は死刑囚となり、判決から10年後に死刑は執行されました。
真犯人キムラヒデユキ
しかし、安倍川事件に関わっていた検事長谷川政尚が「又吉学は冤罪だ」と鷹野に言い残し、自殺をするという事件が起こります。
長谷川は、又吉を自白させた吉原検事から「真犯人はキムラヒデユキかもしれない」と聞いていたのです。
鷹野は死ぬ前の久美子から「安倍川事件の真犯人がわかりそうだ」と聞いていたため、久美子は口封じのために殺されたのではないかと考えていました。
鷹野は久美子の上司であった江尻憲次に「キムラヒデユキ」について聞きに行きます。
鷹野の調査と江尻の協力により、安倍川事件の時、静岡に住んでいた木村秀幸という殺人犯の存在が浮上してきました。
木村秀幸に接触する鷹野
鷹野は殺人罪で無期懲役判決を受けている木村秀幸がいる東京拘置所へと向かいます。
木村秀幸の担当弁護士は、鷹野がかつてルーム1から追い出した上永恒夫でした。
木村秀幸に会った鷹野は、自分であれば無罪判決を勝ち取れると切り出します。
上永恒夫には話していないが、本当は殺したと言う木村秀幸に対し、鷹野は過去に不利になるようなことをしていないか?とたずねます。
それは、時間をかけて木村秀幸の心を開き、久美子を殺したのかを突き止めるための計画でした。
鷹野あてに届いた手紙
接見を繰り返すものの、木村秀幸は思わせぶりな態度をとるばかりで、一筋縄ではいきません。
そんな中、事務所に鷹野あての手紙が届きます。
- 雨宮久美子さんを殺した犯人は安倍川事件の犯人でもある
- 信じて会ってくれるなら、全てを話す
と丁寧な言葉と、几帳面そうな文字で書かれた手紙を読んだ鷹野は、罠だったとしても会って話を聞くしかないと決意を固めるのでした。
5話「正義の心臓」ネタバレあらすじ|久美子を襲った真犯人とキムラヒデユキの正体とが明らかに
登場人物
- 又吉学(バッドナイス常田) 安倍川事件(四方田一家殺人事件)の被告。死刑囚。
- 南野一翔(千葉雄大) 5話被告人 39歳 年齢よりずっと若い容姿をしている。
- 山下椿 南野一翔によって誘拐後、殺された少女。
- 雨宮広明 雨宮久美子の父。
- 迫田弓雄 静岡にある警察署の元署長。
- 上永恒夫 かつてルーム1に所属していた弁護士。
南野一翔による少女誘拐殺人事件
芽依(奈緒)は杉村(北山宏光)とともに、南野一翔(千葉雄大) 39歳の接見へと向かうことに。
南野一翔は誘拐殺人と死体遺棄で逮捕されていました。
1年前、南野一翔は公園でたまたま見かけた少女 山下椿を誘拐します。
わいせつ目的で自宅に連れ込んだものの、椿が逃げ出したため、南野一翔は椿を追いかけ首を絞め殺害、木に吊るして自殺に見せかけるという酷い事件でした。
本人が容疑を認めていたため、死刑か無期懲役かをわけるのは情状酌量にかかってきます。
そのため芽依は、南野一翔から詳しい生い立ちを聞くことにしました。
南野一翔の生い立ちと左手
中学生の時、父親の暴力により両親が離婚したと語る南野一翔は、しきりと左手をさすります。
父親は刃物をふるうこともあり、ずっと一緒にいたら殺されていたかもしれないとのこと。
話ながら何度も南野は謝り「死にたくない」と震えます。
その様子から芽依は、計画性や凶暴さもなく、生い立ちに同情の余地があることから、死刑は妥当ではないと考えました。
事務所に戻ると、先に戻った杉村が鷹野(亀梨和也)から厳しく怒られています。
その理由は、杉村が南野の左手の薬指がないことに気がついていなかったから。
鷹野はすでに南野から「父親に切り落とされた」と聞き出していたのです。
情状弁護をする上で重要な情報を確認していなかったことで、鷹野は「自分が代わる」と言い残し、去って行きました。
梅津(佐戸井けん太)の情報によると、鷹野が必死なのは、南野の担当検事が一ノ瀬に代わったからでもあるようでした。
鷹野のために動くルーム1のメンバーたち
芽依は、鷹野の様子が変なのは雨宮久美子の事件も関係していると考えます。
すると、桐生雪彦(実雪(大政絢))は、鷹野が安倍川事件で死刑となった又吉学の『獄中からの叫び』という絵画を食い入るように見つめていたことから、関連性を示唆しました。
これにより、桐生と梅津は安倍川事件について調査をし、芽依は久美子の実家を訪れます。
すると、久美子の父雨宮広明からも、佐伯真樹夫(中村雅俊)に世話になったと聞き、芽依は驚くのでした。
芽依は「鷹野は今でも久美子を愛している」と、その手助けをしたくて鷹野には秘密でやってきたと正直に伝えます。
その気持ちが通じたのか、芽依は久美子の使っていたリーガルパッドにのこされた安倍川事件の記述を入手することが出来たのでした。
その頃、桐生と梅津は、休日を利用し、静岡にある四方田家を見せてもらっていました。
現場を確認した桐生は、四方田夫婦を殺害後、離れた部屋で寝ていた7歳の娘まで殺す必要は何だったのか引っかかると言います。
また、芽依の報告から、犯人とされていた又吉学は、死刑執行まで無実を訴えていたとのこと。
久美子のリーガルパットにも、娘 四方田己奈の遺体発見場所に大きな丸がつけられていたことがわかりました。
芽依はもう一つ気にかかることがありました。
それは、又吉学は事件のあった日の朝、自宅の庭で100円玉を拾い、近くの自販機で使ったと話していたらしいのです。
しかし、それが冤罪と関係あるのかは、不明でした。
桐生と梅津は、かつてルーム1に所属していた上永恒夫から、鷹野がなぜか担当している木村秀幸に会いに来ているようだと聞かされます。
木村秀幸は静岡ではなく茨城で逮捕されていたことから、雨宮久美子との関連性があるとは思えません。
鷹野が上永恒夫から木村秀幸の担当を奪おうとする理由は見当もつかないのでした。
梅津は警察官だった時のつてを頼り、静岡にある警察署の元署長で、安倍川事件の捜査本部にもいた迫田弓雄に会って、話を聞きます。
脅迫まがいの綱渡りをした結果、梅津は迫田から、又吉学以外に犯人だと疑われた「キムラヒデユキ」という男がいたと聞き出すことができました。
こうして、木村秀幸と安倍川事件のつながりをルーム1のメンバーも知って行くこととなります。
南野一翔の公判と嘘
いよいよ鷹野が弁護を代わった南野一翔(千葉雄大)の公判がはじまりました。
南野の母親が、息子が悲惨な境遇を生きてきたと訴える一方で、殺された山下椿の母親( 山田キヌヲ)は鷹野に対し「(南野を)死刑にできないなら無罪にして放免してください。私が殺します」とまで言います。
山下椿の母親の願いもむなしく、裁判は南野には情状酌量の余地ありという弁護側が有利なペースで運んでいきました。
しかし、南野に会いに行った杉村は、そこで驚きの事実を聞かされます。
南野の指を父親が切り落としたというのは嘘だったのです。
南野一翔の左手薬指の秘密と安倍川事件の真実
南野一翔の告白によると、左手薬指を切り落としたのは南野自身だとのこと。
26年前にも、南野は女の子をいたずら目的で誘拐したものの、今回同様逃げられてしまいました。
その際、女の子は南野の指を噛んでいたのです。
南野は女の子を自宅まで追いかけて殺害します。
ところが、親に見つかってしまったため、仕方なく親も殺してしまいました。
南野は被害者の血を、持っていた100円玉につけて、逃げる途中で置いてきたと言います。
そうすれば拾った人に罪をなすりつけられるのではないかと考えたのです。
指を切り落としたのも、噛み痕からバレないようにするためでした。
南野一翔こそキムラヒデユキだった
梅津が警察関係者に確認したところ、安倍川事件が起きた当時、又吉学の他に木村英之という13歳の少年にも犯人ではないかと疑いがかけられていたとわかります。
父親による暴力を理由に、木村英之は南野一翔と改名することを許されました。
ルーム1のメンバーたちは、鷹野がなぜ木村秀幸から南野一翔に疑いを切り替えたかを探るために、鷹野の部屋を探ります。
そして、一ノ瀬検事から鷹野にあてた安倍川事件に関する手紙を見つけました。
一ノ瀬検事は「久美子を殺した南野の担当が鷹野になれば、南野を死刑にできる」と考え、手紙を送ったのだろうとメンバーたちは推測します。
しかし、鷹野は南野を完璧に弁護し、南野が死刑になる可能性は極めて低い状況になっていました。
今後、鷹野は南野をどうするつもりなのか…メンバーたちは信じるしかないと考えます。
そして芽依は、鷹野に久美子のリーガルパッドを渡し
私たちは鷹野さんを信じています。だから鷹野さんの思うようにしてください。
正義の天秤『アイギスの盾』より
と伝えるのでした。
5話「正義の心臓」ラストネタバレ感想|鷹野の決断
ルーム1のメンバーたちが見守る中で、鷹野は久美子を殺した敵である南野一翔の弁護を続けます。
芽依は、鷹野が南野を死刑にはさせないだろうと思うのですが、梅津は鷹野の襟元に弁護士バッジがないことに気がつきました。
『アイギスの盾』の序章で、鷹野は「救うためではなく殺すために弁護をする」と覚悟を決めて弁護士バッジをはずしています。
実際、鷹野は「被告人は死刑になるべきです」と発言し、一ノ瀬以外の全員の心を激しく揺り動かします。
しかし、最後の最後で鷹野は、弁護士として、また医師として「一生かけて、被告人の心を治療していきたいと思います」と言い、寛大な処分を願い出ました。
南野はいかにも反省しているかのように謝罪をしますが、鷹野はもちろんのこと、ルーム1のメンバーたちは皆、南野が本当に反省などしているわけがないと知っています。
南野を殺し復讐を果たそうと思っていた鷹野の心を直前で変えさせたのは、
どんな患者さんだって大事にするから、どんな凶悪犯だってぶれずに弁護できるはず。
正義の天秤『アイギスの盾』より
と、鷹野が久美子よりいい弁護士になれる理由が、リーガルパッドに書かれていたからでした。
【正義の天秤】season2原作『アイギスの盾』感想まとめ
鷹野は、ギリギリのところで久美子のリーガルパッドに救われ、正しい形で南野を弁護しました。
その結果、南野は無期懲役となり、ルーム1のメンバーたちは「これで良かった」と考えます。
反対に、幼い娘を殺された山下椿の遺族は涙し、傍聴人からは鷹野に対し罵声が飛ぶ場面も描かれていました。
ドラマ『正義の天秤』のキャッチコピーに「弁護は治療だ」と書かれています。
最終弁論に立つ前まで鷹野は「死刑は治療だ」と考えていましたが、無期懲役が確定した後のインタビューでは「被告人に必要なのは、死刑ではなく治療です」と答えています。
鷹野は決して諦めたわけではなく、無期懲役になった南野の心を治療し、久美子の事件を自白させ、正しく死刑にさせることが本当の更生だと、久美子の言葉で考え直すことができました。
しかし!
山下椿の母親(山田キヌヲ)の心情を考えると、どうにも納得がいかない気持ちが残りました。
鷹野は、久美子の事件の判決の時、やろうと思えば自分の手で南野を殺すこともできると思っています。
でも、椿ちゃんの遺族は鷹野がそんなことを考えていることは知らないし、無期懲役になった南野には下手したら30年を過ぎたら仮釈放されて、社会復帰する道が残されていると分かっているはずです。
自分の娘は二度と戻ってくることはないのに、
なぜ殺人犯に治療が許されるのか?
なぜ更生の機会を与えてもらえるのか?
私なら絶対にそう思ってしまいます。
山下椿の母親(山田キヌヲ)が「死刑に出来ないのなら、自分が殺すから無罪放免にして欲しい」と言ってしまう気持ちが、私には痛いほどわかってしまいました。
現在、世界では死刑を実施している国よりも、廃止している国の方がはるかに多くなっています。
「正しさ」が多数決で決まるのであれば、死刑は正しくないのでしょう。
そこで、AI(ChatGPT)にこんな質問をぶつけてみました。
復讐はなぜいけないと思う?
いつもより時間をかけて、慎重に導き出された回答には、納得がいく部分もありつつ、あまりにも教科書的で「やっぱり人の感情を理解できるのは人だけだな」と実感。
参考になる方もいるかもしれないので、興味があるかたは読んでみて下さい↓
AI 言語モデルとして、個人的な信念や感情はありません。ただし、復讐が問題と見なされる理由をいくつか挙げることはできます。
復讐は、多くの場合、誰かが犯した過ちに対する報復として、誰かに危害や罰を与える行為として定義されます。それは、復讐を求める人に満足感や正義さえも提供するかもしれませんが、否定的な結果をもたらす可能性もあります。
第一に、復讐は暴力や報復の連鎖につながる可能性があります。誰かが間違っていると認識したことへの復讐を求める場合、標的にされた人は報復を余儀なくされ、危害と報復の悪循環を生み出す可能性があります. このサイクルは急速にエスカレートする可能性があり、双方にさらに害を及ぼす可能性があります。
第二に、復讐は感情的または心理的な害の形になる可能性があります。復讐を求めることは、人の思考や感情を消費し、怒り、恨み、さらには憎しみの感情につながる可能性があります。 これらの感情は、人の精神的および感情的な幸福に打撃を与える可能性があり、その状況から抜け出すことを困難にします。
第三に、復讐は法的な結果をもたらす可能性があります。身体的暴力や物的損害などの違法な手段による復讐を求めると、刑事責任が問われる可能性があり、場合によっては厳しい法的処罰が科される可能性があります。
全体として、復讐は、さらなる害、精神的苦痛、および法的結果につながる可能性があるため、しばしば問題と見なされます。復讐を求めるよりも、目の前の問題に対する平和的かつ建設的な解決策を見つけることに集中する方が建設的かもしれません。