はれのひ八王子店跡地(サザンスカイタワー)の現在(追記)
令和5年(2023年)1月9日、八王子市「二十歳を祝う会」が無事に開催。
令和4年4月1日には成年年齢が満18歳に引き下げられましたが、八王子では20歳のみの成人式となりました。
はれのひ事件から5年、コロナで成人式が見送られたりとさまざまなことがあった5年間でした。
さて、はれのひ事件以降1年以上空き店舗となっていた跡地でしたが、現在は「光雲堂 八王子店」となっています。
また事件当時は「オリンパスホール」という名称だった成人式会場も「J:COMホール八王子」に変更されています。
はれのひ事件のその後↓
はれのひ八王子店は成人式会場と同じサザンスカイタワーに(2018年1月8日成人式当日)
2018年1月8日成人式が行われた今日、同年代の子どもを持つ親として許しがたい事件が発生いたしました。
成人式のために振袖のレンタル予約を受け付けていた「はれのひ」と言う会社が突如として姿を消し、連絡が一切とれない状態と言うのです。
※【はれのひ八王子店のオープニング求人情報を発見】に篠崎洋一郎氏の会見について追記(2018.01.29)
※【ただし二次被害には注意を】を追記(2018.01.12)
※【八王子成人式プレゼント実行委員会が設立されました】を追記(2018.01.10)
※【「はれのひ特設相談対応窓口」が設置されています!】を追記(2018.01.09)
※【まとめ】を追記(2018.03.09)
(上の画像は2018年2月末の撮影です)
今回の事件を引き起こした「はれのひ」は八王子にも店舗をかまえておりました。
場所は成人式が毎年行われているオリンパスホールと同じ建物である、サザンスカイタワー内。
既に閉業状態になっているとのことで、被害にあった女性によると4時ごろに夜逃げをした模様。
式典の会場に近く大変便利であることから、市内での被害はおよそ100人と言う大きなものになってしまいました。
計画的な詐欺事件との疑いも濃くなっているようです。
成人式は参加できれば良いというものではない
当日、着付けをするつもりでいた女の子たちと親御さんの気持ちを考えると怒りをおさえきれません。
一生に一度しかない記念の日に、こんなひどいことをするなんて、あんまりです!
成人式への参加に服装の規定はありませんが、悲しみのあまり、成人式への出席をあきらめた女の子もいました。
午前から午後の部へ振替などの対応も行われたようですが、成人式は友人と一緒に祝うことにも大きな意味があります。
一緒に写真を撮ったり、お互いの着物を誉めあったり…旧友たちとのコミュニケーションを深めたりする機会にもなるのです。
キャスターの小倉智昭さんが「これを機に成人式で着飾ったりするのをやめたほうがいいんじゃないかと思う」と発言したそうですが、正直まったく理解できません。
自らの意志で”振袖を着ない”選択をするのは尊重されるべきですが、このような事件が起きたから”振袖を来て成人式に参加すること”が否定されるのは全然違うのではないかと思います。
それに振袖は必ずしも購入したものばかりではなく、代々受け継がれてきた着物を預けて着付けしようとしてもらった女の子もいました。
実ははちこもその昔、成人式の時に母と同じ着物を着付けてもらった思い出があります。
「成人式に着物を着ること」には単純に”着飾る”以外の想いがあるのです!
はれのひ八王子店のオープニング求人情報を発見
ネット上に【はれのひ八王子店のオープニング求人情報】が残っておりました。
オープンは2015年の初夏だったようです。
(既に求人情報は削除されております)
目指すは100店舗!今後の拡大を見据えた募集です。
北海道から福岡まで、全国の振袖レンタル・販売店、フォトスタジオにコンサルティングを行なってきた当社。
そこで蓄積したノウハウをもとに、2012年7月末、初の直営店を横浜にオープンしました。
すでに多くのお客さまから撮影のご依頼をいただいており、業績は好調です。
2014年8月には横須賀店もオープンし、2015年5月には3号店を福岡にオープンしました。
今年はさらに4号店をオープン。
2年後の一部上場、そして2020年の100店舗展開に向けて、いよいよ本格拡大を図っていきたいと考えています。
そのため、今回は体制の強化を行なうこととなりました。
求人内の情報において、2016年9月期の売り上げは4億8000万円とされていたのですが、実際は3億8000万円。
資本金1000万円については150万円であったことが東京商工リサーチにより判明しています。
負債総額は約6億1000万円、債務超過は約3億2000万円にのぼっており、2017年12月の中旬には社長である篠崎洋一郎氏が取引先の金融機関に「ここが一番の稼ぎ時だ」と語っていることから、ますます計画的な詐欺であった可能性が高まっています。
ネット上では”上海に逃亡中では?”と言った憶測がされておりますが、依然として篠崎洋一郎氏の行方ははっきりしておりません。
※2018年1月26日午後、はれのひは横浜地裁が破産手続き開始決定を出したと発表。
同日の夜、篠崎洋一郎氏は弁護士とともに記者会見を開き、中継で放送されました。
記者たちの質問に釈明をした篠崎氏でしたが、肝心な部分ははっきりせず、言い訳に終始した会見と言う印象を受けました。
はれのひで保管されていたお客さんの振袖の返却が1月29日より始まっていますが、記念写真の前撮りのためのお金を支払い済みの被害者もいます。
レンタルのために現金を前払いした被害者の多くは泣き寝入りになる可能性も高そうです。
なお破産手続きなどに関する問い合わせ先は以下の通りになります。
- 044-544-8558
- 044-544-8566
- 044-544-8570
- 044-544-8586
対応は平日の10:00~16:00です(2018.01.29追記)
社長 篠崎洋一郎氏
住所も判明済み pic.twitter.com/0VXc30bOsK— Cat (@happy_beans__) 2018年1月8日
従業員も被害者?
売り上げのごまかしや負債の金額などから考えて、2015年のはれのひ八王子店オープンは「詐欺」の計画の一部だったことは考えられないのでしょうか?
さらに、相模大野店は2017年に開店しています。
その際に掲載されたスタッフ年収例が450万円(未経験入社1年目 )とかなり高めに設定されていることも不自然に感じられます。
実際はれのひでは2016年末頃から従業員への賃金の未払いが発生していたとのこと。
労働基準監督署からは5回も是正勧告がされておりました。
その上、従業員に対し一日に400本もの電話をお客さんにかけさせるといった過酷な営業ノルマを課していた事実も発覚しております。
近隣に在住していた従業員は、疑惑の目で見られたりして肩身の狭い思いをしているかもしれません。
しかし、何も知らずにこのような労働環境で働いていた従業員は、いわば被害者と言えそうです。
被害は来年の新成人にも及ぶ可能性も?
女の子が成人式に着物をレンタルして参加する場合、予約するのは2年前のケースもあります。
自分の好きな柄の振袖をレンタルしたい場合は早めに予約しないと在庫がなくなってしまうからです。
このことから「はれのひ」詐欺の被害は2019年の新成人にも及ぶ可能性があると言えます。
「2年前に予約、60万円払ったのに」成人式入れずに涙:朝日新聞デジタル https://t.co/amGLfqdvo4
— はちこ@インフォ八王子 (@infohachiouji) 2018年1月8日
また成人式の振袖だけでなく、卒業式の袴を同時にレンタルしている方の被害金額は相当なものになると予想されます。
出来るだけ早い対応を
まだクレジットカードでの支払いが済んでない場合は金銭的被害を最小限におさえられる可能性もあります。
前払いをクレジットカードで行なった人は、成人式がひと段落したらすぐにカード会社に連絡して下さい。
店(はれのひ)側のサービス不履行は明らかなので、まだ店側に入金されてなければ止められる可能性が高いです。入金されてた場合もカード会社側で何らかのサポートをしてくれるケースもあります。— どーも僕です。(どもぼく) (@domoboku) 2018年1月8日
このような事態になりパニックに陥ってしまうかもしれませんが、出来るだけ落ち着いて対応してみて欲しいです。
今、八王子警察に行ってきました
被害数が多すぎてまだ捜査の方向性も決まってないそうです
被害届も出せない状態で、とりあえず被害の状況の署名をして後日八王子警察から連絡が来るそうです#はれのひ #harenohi— ▷乙凪◁《OTONA》 (@_R_A_U_mn) 2018年1月8日
被害届は出せない状態のようですが、ここまで被害が大きいと全く対応がないとは考えられないので、諦めずに署名をしに行ってみてください。
「はれのひ特設相談対応窓口」が設置されています!
八王子市では消費生活センター内に「はれのひ特設相談対応窓口」が設置されました。
連絡先の電話番号は 042-631-5455 になります。
また、1月13日土曜日まで相談時間を午後7時まで延長しており、弁護士による特別相談も行われるとのこと。
八王子市の公式HPに専用ページも設置されています。(現在ページは削除されております)
救いの手を差し伸べる人々
しかし、そんな事件の中でも被害者の方々に暖かい手を差し伸べる人たちもたくさんいました。
その中にはユーミンの実家、新井呉服店もお店のインスタグラムで呼びかけを行っていました。
(既に呼びかけのインスタグラムは削除されています)
現在、多くの方が被害を受けた方への手伝いをすると申し出ています!#ハレノヒ #はれのひ #harrnohi #詐欺 #倒産 #破産 #着付け #着物 #ヘアメイク #メイク pic.twitter.com/iBiR1FqHPF
— Cat (@happy_beans__) 2018年1月7日
八王子成人式プレゼント実行委員会が設立されました
八王子の呉服店「きものの西室」の西室真希さんが、被害にあった新成人たちのために改めて式典を開く準備をすすめています。
式典は2月12日に開催を予定しているとのこと。
問い合わせはTwitterまたはfacebookメッセージで受付中です。
はれのひ八王子店にて被害に会われた方のみ応募可能となっており、全て無料で参加できます。
ただし二次被害には注意を
ただし二次被害にはくれぐれも用心をしてください。
八王子警察からはこのような警告が出ています。
マスコミに大きく取り上げられた事案に関しては、被害者の心情につけ込む悪質事業者からの二次被害が発生する可能性が高くなります
「安易に被害救済の話にのらない」
「インターネット等の書き込みの内容を鵜呑みにしない」
善意の人の企画を模倣したりして、被害者に追い打ちをかけるケースもあり得ます。
お金を支払わなければならない・署名や捺印をする・クレジットカードなどの個人情報を書く、と言った場合は慎重に行動しましょう。
カタカナの株式会社ハレノヒを応援したい
社名と事業のないような似ていることから、佐賀県の写真館”ハレノヒ”も混同される事態に陥り、Twitterなどでは「カタカナ表記をやめよう」といった呼びかけもされていました。
そのハレノヒの社長がブログにお騒がせしたお詫びとお礼を掲載しています。
また風評被害を懸念した人から社名変更についても意見されたそうですが「自分の子供に名前をつけるような思いで命名したので変えるつもりはない」として、名前をつけた意味や思いを伝えています。
また事件を起こした、はれのひ社長へのメッセージにも尊敬と共感をおぼえました。
今回の騒動で当社へ影響が出るなんてことは、おそらく貴殿の頭の中にはなかったと思いますし、そこに対して恨みなどは一切ありません。
しかし、成人式当日に業務を放棄した行動は到底容認できません。
人生の門出であり、まさにハレの日を迎えようとしている成人やそのご家族の、戻ることのない大切な時間を奪ったことは、同業者としても一個人としても全く理解できません。小さな小さな会社ながら一応は私も同じ経営者です。
事業が苦しい時もあるでしょうし、倒産するかもしれません。
それでもこの事業を行なっている以上、あなたには最後までカッコつけて欲しかったです。
「もう倒産するけど、成人式だけはちゃんと着物を着させて終えてあげたい。」
そう考えて欲しかったです。
それが「時」と「思い出」を扱う商売をしている人間の最低限の資質だったんではないでしょうか。
この言葉をぜひ篠崎洋一郎氏に読んで欲しいものです。
ハレノヒは遠い佐賀の写真館なので利用することは難しいですが、このような姿勢の会社が増えていくことを願いつつ、応援したいと思いました。
悪い人はいるけれど・・・
今回被害に合われた方々は本当につらい思いをされたことと思います。
世の中には確かに悪意も溢れていて、その毒にあてられてしまうと絶望することもあります。
「どうして自分だけが?」と思ってしまうこともあるかもしれません。
けれど、決して悪意だけが蔓延っているわけではなく、善意の人もたくさんいます。
私たちの今日知った事は世には悪い人もいるけど優しい人もたくさんたくさんいるって知りました。
今日は本当にありがとうございました!
でも1つ言えるのは、良くも悪くも一生残る成人式でした— ねここ (@neko3_pahu) 2018年1月8日
実はそういう時ほど、日頃当たり前のようになってしまっていた家族や友達、周囲の人々の大切さに気が付くきっかけになることも多いのだと思います。
生きていると思いがけないトラブルに見舞われ、本当に悲しい思いをすることはあるけれど、いつの日か起きたことが自分自身の糧になると信じて、これからの未来を生きて行って欲しいと心から願います。
まとめ
事件から約3か月、無事に八王子成人式プレゼントも終了したとTwitterでも報告がされました。
プロジェクト関係者の方々は本当にお疲れさまでした!
このプレゼントのおかげで救われた被害者の方とご家族がたくさんいたと思います。
自分の子どもが女の子で、あと数年違っていたら・・・と考えると、とても他人事とは思えない事件でした。
この事件に対して「着物くらい自分で着ろ」という発言をした方がいて、炎上騒ぎも起きたようですが、被害者がなぜそんなことを言われなければならないのか…本当に無神経な発言だと思います。
既にニュース記事なども削除されていたり、人々の記憶から薄れつつある”はれのひ事件”ではありますが、篠崎洋一郎氏には最後まで責任を取って、一生自分のやったことを忘れないで欲しいものです。
追記ばかりの記事になってしまいましたが、どのような経緯があったかを覚えておくためにも、そのままの形で記事を残しておこうと思っております。
読みにくい部分もあると思いますが、ご容赦下されば幸いです。(2018.03.09追記)