ちびまる子ちゃん【成人の日】が「ひどい」と話題になったので、どのくらいひどいのかを確かめてみました。
「ひどい」と思われた理由は”ルッキズム”
ルッキズムとは、最近よく聞く言葉ですが、その意味は外見重視主義=見た目で価値をつけることのことです。
「人は見た目が9割」
なんて本もあるくらいだからね。
多かれ少なかれ、誰でもルッキズムなところはあると思う。
何の情報もない人とはじめて出会った時、外見で判断するしかないからなぁ…。
ただ、ちびまる子ちゃんのように子どももみるアニメでルッキズムを良しとしてしまうのには問題があるよね。
もっとも、昨今では「え~?そんなことまで大騒ぎするの?」という、今より雑な生き方が許された昭和生まれが思ってしまう件もたくさんあります。
そこで、ちびまる子ちゃんがどのくらいルッキズムなのか自分の目で確かめてみました👀
ちびまる子ちゃん【成人の日】ルッキズム回は何話?原作漫画はある?
問題のちびまる子ちゃん【成人の日】ルッキズム回は2023年1月8日にフジテレビで放送された1369話になります。
「新春!さくらももこ脚本まつり」という企画の中の第一弾が『成人の日』にあたります。
- 1月8日 『成人の日』の巻
- 1月15日 『お年玉付き年賀はがき』の巻
- 1月22日 『冬の牛乳』の巻
- 1月29日 『みやこお姉ちゃんの赤ちゃん』の巻
「新春!さくらももこ脚本まつり」は、亡きさくらももこ先生がアニメのために書き下ろした脚本の中から、人気の4本をピックアップ。
新たな作画と演出で届けるという企画になっています。
今回、ひどいと言われている『成人の日』の巻は、昔放送された回を令和バージョンにリメイクしたというわけですね。
漫画の原作はありませんが、同じ内容で放送された過去があるということになります。
その時は内容について「ひどい」などいうクレームはなかったどころか、人気だったからこそリメイクしたんでしょう。
ちびまる子ちゃん【成人の日】ひどい?みてみた感想
正直、ちびまる子ちゃんの中で、まるちゃんが差別的な発言をするのは、私の中では普通のことというイメージがあります。
そもそも、ちびまる子ちゃんって、頭や性格が良いキャラクターは美しく描かれ、癖が強い(なんなら嫌われている)キャラクターは不細工に描かれていますからね。
ちびまる子ちゃん公式のキャラクターページを見れば明らかです。
それゆえに、昔からちびまる子ちゃんをみてきた人は「今さら何言ってんの?」と、ルッキズム批判をしている人を、さらに批判するという現象が起きています。
ちびまる子ちゃん【成人の日】あらすじと内容を簡単に説明
成人の日に家で暇を持て余していたまる子は、親友のたまちゃんに電話をかけて、一緒に街へと繰り出します。
すると写真館の外に、成人式に出席すると思われる晴れ着を着たお姉さんたちを発見。
中でも一人、えらい美人さんがいたため、まる子とたまちゃんは
「あの人すごい綺麗だね」
「本当だ、美人だね」
「着物もあんな人が着るとよく似合うねぇ」
とほめたたえます。
すると写真館の中から、もう一人着物姿の女の子が母親と一緒に出てきました。
そこでまる子とたまちゃんは、あかん会話を繰り広げてしまいます。
まる子「げっ、すごいのが出てきたね」
たまちゃん「うん、すごいね……」
佐々木のじいさんによると、一番高価な着物を買ってくれたんだとか。
後日、写真館には、美人さんの写真が飾られていたのをみたまる子は、結局そうなるよな~…と納得するのでした。
以上がルッキズムが問題視された、ちびまる子ちゃんのあらすじです。
この他にも、
- レアキャラのカメラ好きヒロシくん(CV.神谷浩史)がコンテストで受賞しライカをゲット
- 成人の日に出席せずにたこ焼き屋で働くお兄さんと家族の再会
と感動的なストーリーも盛り込まれていたのですが、ルッキズムの件でかすんでしまった感が否めない『成人の日』回となりました。
ちびまる子ちゃん【成人の日】感想|ひどい?本当にルッキズム?
令和の時代にこの内容で放送したら
「ひどい」
「ルッキズム」
と言われても仕方ない仕上がりだったと思います。
まず、人に対して「すごいの」という表現が失礼極まりないです。
また、まる子から見た彼女を表現するのに、ひどく汚らしい背景をつけているのも、良くないですね。
Yahoo知恵袋では、ちびまる子ちゃんをみた女の子が
高価で煌びやかな母の振袖を、ぱっとしない私が着たら、残念に思われてしまいますか?
という投稿をしています。
質問への回答は、もちろん「気にしないでいいよ!」というものばかりでした。
でも、ちびまる子ちゃんを見た結果
「私なんて不細工だから晴れ着なんて着ちゃいけないんだ」
と、人生に一度しかない成人の日にモヤモヤしたものを残してしまう女の子がでてきてしまう可能性を考えると、私もひどいと思ったし、不愉快な気持ちになりました。
どんな容姿だって晴れ着を着る権利はあるよ!!!
と強く言いたいです。
ちびまる子のモデルはさくらももこ先生本人
ちびまる子のモデルが、さくらももこ先生本人であるということは、まるちゃんの本名が「さくらももこ」であることから、知っている方も多いと思います。
『成人の日』の回では、おじいちゃんが
「まる子の成人式には着物を買う」
「着物をきてくれないと嫌だ~」
と言った風に大騒ぎするのですが、それに対してまる子は「私なんてきれいな着物を着たって仕方ない」という内容の発言をするんですよ。
それを聞いた時に、さくら先生自身が容姿にコンプレックスを抱えていたのかもしれない?と感じました。
そこで、さくらももこ先生の写真を探してみたところ、日経新聞のサイトにありました。
ちびまる子のおじいちゃん「さくら友蔵」は、まるちゃんを溺愛しています。
しかし、本物の祖父については
「性格は(友蔵と)正反対。意地悪で冷たく、一番嫌っていた」
「高校2年の時に老衰で亡くなり、家族たちの誰も涙を流さなかった」
とさくら先生は語ったとか。
さくらももこ先生が、本当のおじいちゃんに何をされたのかは知りませんが、『成人の日』の巻は、さくら先生の心の闇を感じる回となりました。
ルッキズムについては、いくらなくそうとしても「差別的な意識」は心の中にあるものですから、根絶は不可能です。
容姿に悩む人たちが
「差別的な内容のアニメを放送するなんてひどい!」
と言いたくなる気持ちはわかります。
私も若かりし頃は
「もっと顔が可愛くてスタイルも良かったら、人生イージーモードで幸せになれそうなのに」
と思っていたので。
ただ、実際の人生はそんなに簡単には出来ていません。
むしろ美人だからこそ苦労や嫌な思いをしている人もたくさんいます。
テレビ局が批判されることを承知の上で放送したのだとしたら、ある意味、ちびまる子ちゃんの『成人の日』の回は、ルッキズムについて多くの人の関心を引いたという点で評価できるのかもしれません。
ひどい作品⇒世の中から消してしまった方が良い
という考え方は短絡的。
成人の日の回がルッキズムについて考える機会を世の中に与えたのであれば、そこに価値が生じたとも言えます。
最後に念のため書いておくと、この記事に書いてあるのは、あくまでも私の個人的な今の感想です。
人の気持ちや正しいと思う事は、時代や経験によっても変わりゆくものなので、本当の正しさがどこにあるのかは、結局誰にもわからんのですよ。
ともあれ、まる子みたいな奴に何を思われようと、人に迷惑もかけていないし、犯罪でもないんだから
堂々と成人の日には晴れ着を着てね!
おばちゃんは、成人式の日に晴れ着を着ている20歳の女の子が、全員可愛くみえたよ♥
と言いたいです(←これまじで)
他人がどう思うかなんて気にし過ぎたら、身動き取れなくなっちゃうし、人生損しちゃうからね~♪
ちびまる子ちゃんの野口さんの声優 田野めぐみさんの怖い話↓
昨日、駅前に行ったら晴れ着の女の子たちが可愛かった~👘
同時に、はれのひ事件からもう5年かぁ
と複雑な心境に。成人式が近づくと毎年、5年前の記事にアクセスがきます。
ちゃんと着物を着て成人式ができて良かったね!#成人の日おめでとう https://t.co/XSOCPcCM7w
— はちこ@アラフィフバツイチ無職ブロガー (@infohachiouji) January 9, 2023