韓国のサスペンス映画【最後まで行く】が、日本でリメイクされるとのことで、Amazonプライムで韓国版を見てみました。
日本版【最後まで行く】の主演は、岡田准一さんと綾野剛さんのお2人になります。
2人とも警察官ですが、それぞれ大きな秘密を抱えています。
秘密と秘密が絡み合い、岡田准一さんは追われる側に、綾野剛さんは追う側になり96時間の逃走劇が繰り広げられます。
とは言え、オリジナル韓国版の【最後まで行く】では、ただひたすらに追い追われるだけではなく、主人公は反撃をすべく必死で戦います。
この記事は、2023年5月公開予定の日本版【最後まで行く】をみる前に、韓国版のあらすじネタバレを知りたい方向けの記事となります。
ラスト結末までネタバレしているので、内容を知った上で、韓国版と日本版の違いを比べたいという方はお楽しみください。
サスペンス映画【最後まで行く】韓国版の簡単なあらすじ(結末ネタバレなし)
殺人課の刑事ゴンス(イ・ソンギュン)は、母の葬儀だというのに、所内で内務調査が入ることを知らされます。
ゴンスは横領をしていたことから、葬儀を抜け出し隠ぺい工作をするべく、車で警察署へと向かいます。
ところが、慌てて無謀な運転をしたため、交通事故を起こし、通行人をひき殺してしまいました。
この件も隠ぺいしようと考えたゴンスは、遺体を持ち帰り、母親の棺桶に入れて埋葬することに…。
警察では、被害者の遺体がないままひき逃げ事件の捜査がはじまります。
こともあろうに、ゴンス自身が事件の担当となってしまう中、謎の男から電話がかかってきました。
「お前が殺した事を知っている。」
と告げる男は一体何者なのか?
そして、ゴンスが起こした罪の結末とは?
サスペンス映画【最後まで行く】日本リメイク版のキャストとあらすじ(結末ネタバレなし)
日本リメイク版キャスト
- 工藤祐司(岡田准一)引き逃げ事故を起こした刑事
- 矢崎(綾野剛)工藤を追う監察官
- 工藤美沙子(広末涼子)工藤の別居中の妻
- 尾田創(磯村勇斗)工藤にひき逃げされた謎の男
- 淡島幹雄(杉本哲太)工藤の上司、課長
- 仙葉泰(柄本明)工藤が関係を持っている仙葉組組長
駿河太郎、黒羽麻璃央、駒木根隆介…工藤の同僚刑事たち
山中崇…交通課の警察官
山田真歩…矢崎の婚約者
清水くるみ…尾田創の仲間
12月29日の夜、母危篤の連絡を受けた刑事工藤(岡田准一)。
その日の天候は雨ですが、工藤は車を飛ばします。
そんな工藤の元に署長から
「署で裏金が作られているという告発が週刊誌に入ったが、工藤が関わっているのでは?」
と疑いの電話がかかってきました。
いっそう焦る工藤は、なんとか署長の詮索をかわします。
心中穏やかではないところへ、今度は別居中の妻美沙子(広末涼子)から着信が。
それは母が亡くなったという知らせでした。
その時、工藤の運転する車の前に、一人の男が現れ、跳ね飛ばしてしまいます。
慌てて男に駆け寄る工藤ですが、すでに男の息は絶えていました。
うろたえる工藤でしたが、結局遺体をトランクに入れ、そのまま車を走らせます。
検問につかまりながらも、何とか警察署までたどり着いた工藤は、署長の元へ。
自分が裏金に関与していないことを必死に説明し、警察署を後にするのでした。
母親の葬儀の日…工藤はひき逃げした男の遺体を母親の棺桶に入れて、ともに火葬してしまおうと考えます。
そんな工藤のスマホに届いたのは
「お前は人を殺した。知っているぞ」
「死体をどこへやった?言え」
というメッセージでした。
ひき逃げを目撃されていたのかと驚く工藤は、立っていられません。
工藤にメッセージを送っていたのは県警本部の監察官矢崎(綾野剛)でした。
矢崎は、工藤がひき逃げした男と関係しており、そこには重大な秘密がありました。
逃げる工藤を追い続ける矢崎。
はたして工藤がひき殺してしまった男は誰なのか?
矢崎が遺体となった男を必要とする理由とは?
あらすじを読み比べると、日本と韓国で若干設定の変更はありますが、映画の根幹となる部分は変わらないと思われます。
韓国版【最後まで行く】を見れば、日本版のラスト結末もわかることでしょう。
サスペンス映画【最後まで行く】ラスト結末までのあらすじネタバレ
刑事ゴンス(日本キャストは工藤(岡田准一))のひき逃げと不正
西部警察署 殺人課所属の刑事コ・ゴンス(イ・ソンギュン)は、雨の中、車を走らせていました。
ゴンスは不正を働いており、その件が暴露寸前の状態だったため、母親の葬儀を抜け出してまで、勤務する警察署へと急ぎ向かっていたのです。
そこへ妹ヒヨンから、非難の電話がかかってきます。
妹にあずけた幼い娘のミナを心配しつつも、ゴンスは署へ向かうしかありません。
スピードをあげるゴンスの車の前に、一匹の犬があらわれます。
悪態をついて犬をよけるゴンスでしたが、次の瞬間、見知らぬ男をひいてしまいました。
慌てて車を停止し、男に駆け寄るゴンスでしたが、すでに男に息がないことを知ります。
112(日本の110番)へ通報しようとするゴンスのスマホに、娘ミナからケーキをねだる電話が入ってしまいました。
娘と電話をしているゴンスの視界に、パトロールしている警察車両が映ります。
とっさに男の遺体と自分の身を隠してしまったゴンスは、結局男を車のトランクに詰めて、警察署へと向かってしまいました。
途中、飲酒運転の検問にかかってしまったゴンスは、自分が西部警察署 殺人課所属の刑事であると説明します。
母親の葬儀で飲酒していたゴンスは、何とか逃れようとしますが、車に残された交通事故の痕跡と身分証をもっていなかったことから、検問の警察官たちと争いに…。
危く車のトランクをあけられそうになった寸前で、住民登録番号の確認が取れ、再びゴンスは署へと向かうのでした。
ところがその頃、警察署ではすでに監察班が捜査を開始しており、ゴンスが厳重に鍵をかけておいた引き出しを破壊し、中身を確認していたのです。
ゴンスの机からは、大金だけでなく、地元企業から賄賂を受け取った人物のリストが見つかり、そこにはゴンスをはじめ、チームメンバーの名前が連なっていました。
交通事故の隠ぺい工作
仲間であるチェ刑事に電話をかけるも、一向に出ないことにイラつく中、またもや妹から葬儀に戻るようにと電話が入ります。
仲間に連絡も取れず、母親の納棺が近づいていたことから、仕方なく母親の葬儀場に戻ったゴンス。
そんなゴンスのところへ、署の仲間たちが訪ねてきました。
なんと、共に不正を働いていたチームメンバーたちは、不正の発覚の責任はゴンスにあると、すべての責任を負うように言いに来たのです。
怒るゴンスにチェは香典だとお札を渡して、チームメンバーたちは去って行ってしまいました。
亡くなった母親の納棺を行おうとするゴンスのところへ、監査部がゴンスの車を調査すべく葬儀場へ向かったと連絡が入ります。
動揺したゴンスでしたが、ある事を閃きました。
大量の風船をもって外へ出てきたゴンスの姿を見たチームメンバーは不審に思います。
それはさておき、チームメンバーたちは、監査部への反撃をしようと考え始めていました。
葬儀屋に賄賂を渡し、ゴンスは母親の納棺を遅らせることに成功します。
大量の風船は、遺体安置室にある防犯カメラを覆い隠すためのものだったのです。
亡き母に申し訳ないと思いながらも、ゴンスは隠ぺい工作を続けます。
途中、物音により警備員に見つかりそうになりつつも、娘ミナの持っていたおもちゃと、通気口を利用し、ゴンスは男の遺体を母親の棺桶に移すことに成功しました。
ホッとしたのも束の間、棺桶の中から音楽が流れ始めます。
男の遺体は携帯電話を持っていたのです。
ゴンスは焦りますが、棺桶は閉じてしまっており、扉の外には医師が迫ってきていました。
中に入ってきた葬儀屋は、棺桶をふさぐ木製の杭が欠けていることに首を傾げますが、電話はすでに切れており、ゴンスは何とか危機を乗り切ります。
墓場へと向かう車の中で、またもや電話が鳴りだしますが、運転手は見てみぬふりをしました。
棺桶が異常に重いと感じる親族はいたものの、母親の棺桶は墓に埋められ、無事に葬儀は終わったのでした。
翌日の事、ゴンスは課長から監査部が金の押収のみで手を引いたと聞かされます。
チーム全員でゴンスを救ったのだと言われるゴンスは、その時、事故を起こした車を洗車していました。
洗車をすませた車で、猛スピードでパトカーに突っ込んだゴンスは、飲酒運転を疑う警察官に、身分証を見せます。
そしてパトカーが右折レーンに駐車違反していたことを逆に責め、まんまとひき逃げ事故を隠ぺいしたのでした。
ひき逃げで死なせてしまった男を追うことになるゴンス
そんなある日の事、ゴンスたちチームメンバーに、イ・グァンミンという殺人犯の指名手配書が配られます。
ゴンスはイ・グァンミンの顔写真を見て驚きます。
ゴンスがひき逃げし、母親の棺桶に遺体を隠したあの男の顔とうり二つだったからです。
イ・グァンミンの情報
- 年齢 36歳
- 身長 167cm
- 体重 58キロ
- 風俗店経営
- 商売敵を2人殺害
- 暴力・詐欺などで前科9犯
イ・グァンミンがかなりの悪人だったことから、逮捕すれば名誉挽回になると浮足立つメンバーたち。
手錠をかける手柄はゴンスにやらせてくれると言います。
しかし、当然のことながらゴンスは、とても喜ぶ気持ちにはなれませんでした。
潜伏先に乗り込んだものの、もちろんイ・グァンミンの姿はありません。
ところが、ゴンスはそこにイ・グァンミンをひいてしまう直前に見かけた犬を見つけます。
ゴンスが犬を追いかけていくと、そこはまさにゴンスがひき逃げをした現場で、タイヤ痕が残っていました。
ゴンスが現場を見ているところへ「事故の通報があった」とイ・ジンホという巡査がやってきました。
イ巡査によると、通報者は「21日の夜、ひき逃げがあり、被害者がトランクに入れられたのを目撃した」とのこと。
また匿名の通報は公衆電話からのものだったと言います。
そこへ、チェ・ヒョンサと課長がやってきました。
イ巡査と不正に対する監査の際に知り合いになっていた2人は、嬉しそうに挨拶をかわします。
ひき逃げの件を報告したイ巡査が、上を指さし「監視カメラの映像を調べます」と言うと、課長は「イ・グァンミンも写っているかもしれない」とチェに調査を命じました。
焦ったゴンスは、監視カメラの調査は自分がやると名乗り出ます。
しかし、課長はチェが調査するようにと譲りません。
その夜、居ても立っても居られないゴンスは、チェとイ巡査に夜食の差し入れをしつつ、監視カメラの映像を確かめにやってきます。
監視カメラの映像は荒いものの、チェの観察眼から、車種は黒のロッツェでナンバーは8から始まると判明。
また、監視カメラには、あの犬の姿も映っていました。
不安にかられるゴンス
ゴンスが監視カメラに映っていた車と同じく黒のロッツェに乗っていることは、チェ・ヒョンサも知っていること。
ゴンスは不安な思いを抱えながら、自宅へと戻ります。
そんなゴンスの様子にも気がつかない妹コ・ヒヨンは「相談があるんだけど」と、稼げるトースト店を出したいからゴンスの力を使って、現在いる店子を追い出せないかと持ちかけてきました。
それどころではないゴンスは、妹の話に取り合わず、自室へと去っていきます。
後を追いかけてきた妹は
「お母さんには男の人がいて、今もお母さんの隣にその男はいる」
と占い師からのメッセージがあったとゴンスに言うのです。
なんでも妹によると、その占い師は家族の事情をみんな当てたとのこと。
妹は「お母さんに恋人がいたのよ」と主張しますが、ゴンスにはその意味を
「母親の棺桶にいれたイ・グァンミンのことではないか」
と考え、驚くのでした。
イ・グァンミンの目撃情報を通報してきた男からの脅迫
翌日の事、ゴンスが勤務をしていると「イ・グァンミンを目撃した」という通報が入ってきます。
電話を受けたゴンスは「いたずら電話はやめろ」と警告し、一方的に電話を切ってしまいました。
ところが、ゴンスを指名した電話は何度も署にかかってきます。
怒るゴンスに対し、電話をかけてきた男は
「イ・グァンミンをどこに連れていった、黒のロッツェのコ刑事?」
とたずねてきました。
驚いて電話を切ってしまうゴンスでしたが、男からの電話はしつこくかかってきます。
しまいにはゴンスの携帯にまで、非通知で電話がかかってきました。
意を決して携帯に出たゴンスに対し、男は
「お前がイ・グァンミンを殺したことを知っている」
と切り出します。
いよいよ焦るゴンスは、何とか勘違いだとごまかそうとしますが、男はゴンスがやった工作についても全て把握している様子です。
電話を切ったり、暴言を吐いたりしたら通報すると脅迫してくる男の背後から聞こえてくる声から、男が自分と同じく警察署内にいることに気がついたゴンス。
しかし、自分を探しても通報するという男の言葉に屈することなく、電話をかけてきたと思われる人物をゴンスは追いかけます。
後もう少しで男の顔を確かめることが出来ると思ったところで、結局ゴンスは相手を取り逃がしてしまうのでした。
通報者の正体はパク・チャンミン(日本キャストは矢崎(綾野剛))
疲れ切ったゴンスは、車の中で目をつぶり、今まであったことを思い出していました。
車の窓を叩かれてゴンスが窓をあけると、チェ・ヒョンサなどチームメンバーたちの姿がありました。
チェは、これからゴンスの母の墓があるヤンジャ山へ向かうと言います。
イ・グァンミンの所持する携帯電話の電波がヤンジャ山から出ていることが検知されたのです。
そこにまたもや非通知の電話がかかってきました。
「警官のくせに尾行が下手だな」とあおられたゴンスでしたが、男と話す中で、彼の発言に嘘があるとわかります。
男はゴンスがイ・グァンミンを埋めたのを見たかのように話していましたが、実際にはゴンスは自分の手でイ・グァンミンを埋めてはいません。
相手が探りを入れているだけだと、気を大きくしたゴンスは男に対し「通報してみるがいい」と反撃し、電話を切るのでした。
とは言え、亡き母親の棺の中にはいまだにイ・グァンミンが入ったままの状態です。
落ち着かない気持ちでいるゴンスは、職場にかかってくる電話を「いたずら電話だ」と何度も拒否し続けます。
明らかに挙動不審なゴンスを、仲間たちは一体どうしたんだろうと言う顔で見ていました。
そんなゴンスの耳に、イ・グァンミンの携帯と同じ着信音が聞こえてきます。
音がどんどんと近づいてくると同時に、ゴンスの前にはパク・チャンミンが現れました。
ゴンスの目の前にくるなりパク・チャンミンは「なぜ電話を無視するんだ」と激怒し、ゴンスに暴行を加えます。
チェたちにとめられたパク・チャンミン。
ところが、いきなりとぼけた様子になり「俺の金を持ち逃げした奴だと思ってしまった」と、ゴンスに対して謝罪をしました。
乗り込んできた男の正体がパク・チャンミンだと気がついた課長は、なぜかお礼を言い出します。
パク・チャンミンこそが、監査の件でチームを救った人物だったのです。
恩人の登場にチーム内は一転して和んだムードになりますが、ゴンスは戸惑うばかり。
もう一度ゴンスに謝り、にこやかに握手までしたパク・チャンミンは、トイレに行くと出ていきます。
ゴンスは真相を確かめるためにパク・チャンミンの後を追いかけてトイレへ。
2人きりになると、もはやパク・チャンミンは自分の正体を隠そうともしません。
パク・チャンミンの要求を問いただすと「イ・クァンミンを渡せ」とのこと。
理由については一切教えようとしません。
納得がいかないゴンスはパク・チャンミンに殴りかかり、汚い言葉で罵ります。
お腹を抱え苦しむパク・チャンミンですが、実はそれは演技で、一気に形勢は逆転。
トイレ内の水に顔をつけられるはめになったゴンスは、イ・クァンミンを渡すことを約束させられてしまったのでした。
イ・クァンミンの遺体に残った痕跡
その夜、ヤンジャ山へ向かったゴンスは、母親の墓を掘り返し、イ・グァンミンの遺体を調べます。
パク・チャンミンが、死んでいるイ・グァンミンを欲しがる理由が遺体にあるはずだと考えたからです。
するとイ・グァンミンの遺体の胸には2発の銃創が残っていました。
イ・グァンミンは、ゴンスが車で引く前に、死んでいたのではないか?
イ・グァンミンの死にパク・チャンミンが関係していることは間違いありません。
イ・グァンミンの隠れ家だった場所へと向かい、棺の中で充電切れになっていた携帯を充電器に差し込みます。
ふと人の気配を感じたゴンスが周囲を探ってみると、犬小屋に事故現場にいた犬と個人金庫と書かれたチラシのようなものを発見しました。
その時、充電中の携帯電話から着信音が聞こえてきます。
電話に出てみると
「なぜ電話にでなかった?パクにやられたかと思ったよ」
という男の声が…。
ゴンスが答えないままでいると、相手はイ・グァンミンではないと察し「お前は誰だ」と聞いてきます。
電話を切ったゴンスが、かかってきた電話番号から相手の素性を探ると
- 名前はチョ・ヌンヒョン
- 年齢は38歳
- 前科3犯
- イ・グァンミンと同郷で、一緒に働いていたと思われる
とわかりました。
ゴンスはチョ・ヌンヒョンの顔写真と位置情報を、自分の携帯に送ってくれるよう後輩刑事に指示をします。
それを聞いた後輩は「令状がないと違法捜査です」と断りますが、自分が責任がとると説得するのでした。
その時、後輩刑事はチームメンバーが切られてしまった交通違反切符の処理をしていました。
中にはゴンスが起こした交通事故のものもありました。
それを見たチェは、ゴンスの所有している黒のロッツェのナンバーが、イ・スンギョン巡査と確認した監視カメラで見たものと一致していると気がついてしまいました。
パク・チャンミンの正体とイ・グァンミンの関係
一方、ゴンスは顔写真と位置情報から、コンビニにいたチョ・ヌンヒョンを見つけ出します。
ゴンスの事を、パク・チャンミンの追手だと勘違いしたチョ・ヌンヒョンは必死で逃走をしますが、結局ゴンスに捕まってしまいました。
チョ・ヌンヒョンを縛り上げ、廃ビルの屋上で脅迫をしたゴンスは、イ・グァンミンがパク・チャンミンの所持していた個人金庫の鍵を盗んだことを白状させます。
個人金庫の中身は麻薬だったとのこと。
パク・チャンミンは麻薬取締班にいた頃、押収後に処分した麻薬をある方法を用いて入手していたというのです。
パクは麻薬を売った金を元手にし、クラブ経営をはじめます。
そしてクラブで出すお酒の中に麻薬を仕込み、病みつきになった客を増やすことで、さらに私腹を肥やしていきました。
やがてパクの名はヤクザの耳にも届き、互いに手を組む契約が結ばれようとしていました。
イ・グァンミンは、パク・チャンミンから大金の入った金庫の鍵と麻薬を盗み出したため、追跡されていたのです。
チョ・ヌンヒョンから、イ・グァンミンが貴重品はつねに体内で保管してると聞いたゴンスは、金属探知機を使い遺体の中から小さな容器を見つけ出しました。
ところが、容器を開けようとするゴンスの背後から「動くな」という声が響きます。
声の主はゴンスに疑いを持ったチェ刑事でした。
チェにより手錠をかけられてしまったゴンスは「もう疲れた」と投げやりになり、署で供述をするから連れていけと吐き出します。
そんなゴンスの様子を見たチェは「お前を逮捕したくない」と手錠を外し、違反切符も破ってしまいました。
チェを信頼したゴンスは、パク・チャンミンに脅迫されていると真実を打ち明け、協力を求めます。
全てをチェに説明しようとした矢先に、パク・チャンミンから「大事な話がある。チェ刑事を巻き込みたくないなら車から出ろ」と電話がかかってきました。
パクの指示に従って車を出たゴンスでしたが、電話を切った瞬間、背後で轟音が響き渡りました。
なんと、チェが残っていた車の上に巨大なコンテナボックスが落下し、車を完全に押しつぶしてしまったのです。
見上げると、そこには重機を操ったらしき黒い人影がありました。
チェの死に悲しみを隠せないゴンスは、電話先のパク・チャンミンに対し「お前を道連れにして自首をする」と叫びます。
しかし、パク・チャンミンがいたのは現場ではなく、ゴンスの家だったよう。
電話の向こうからは、何も知らずにパクに応対する妹の声が聞こえてきます。
パクが娘ミナに話しかけるのを聞いたゴンスは、車を飛ばし自宅へと駆け込みます。
ところが、家にすでにパクの姿はなく、おもちゃをミナに渡して帰ったとのこと。
穏やかに眠るミナを見て安心するゴンスでしたが、「自首しても問題は解決しない」とパクからメッセージが届きます。
相変わらずパクの要求は「6時までにイを渡せ」と付け加えられるのでした。
イ・グァンミンの遺体をパクに渡し
誕生日に行く予定になっていた束草へ、家族を先に行かせる手配をしたゴンスは、武器保管室へ向かい実弾5発を入手します。
担当者が書類を取りに席を外した際、ゴンスは押収物の中から小型の爆破装置を盗みだしました。
爆弾は遺体の中に、起爆装置は車の鍵に仕掛けてから、約束の場所である貯水池へ向かうと、そこには車を用意したパク・チャンミンが待っていました。
パクの車に遺体を積み込んだゴンスは、パクから身体検査をされ、銃と車の鍵を奪われます。
銃から銃弾を抜きとり、鍵に金属探知機をかけたパクは、どちらもゴンスに返してしまいました。
遺体から金属探知音を聞いたパクは、鍵がまだ体内にあると安心した様子を見せます。
目的を達成したパクは、ゴンスを撃ち殺そうとしますが、ゴンスは「自分を殺せば、真相を書いたメールが警察に一斉送信されるようにタイマーをかけてある」と告げます。
パクはゴンスを殺すことはやめ「良い仲間だ、手を組もう」と、ゴンスを解放します。
この時、すでに遺体に仕掛けた爆破装置のタイマーは起動してあり、ゴンスは出来るだけパクの運転する車から離れていなければならない状況でした。
にもかかわらず、パクはゴンスを食事に誘ったりするため、ゴンスは強い口調でパクを追い払います。
やっと走り去ろうとしたパクの車は、少し先で爆発し、貯水池へと転落していきました。
ゴンスは慌ててパクの捨てた銃弾を回収して装填し、パクが生きて出てくることに備えます。
しかし、何事もなく車は貯水池に沈んでいき、パクが出てくることもありませんでした。
パク・チャンミンは死んだと考えたゴンスは、車で貯水池を立ち去るのでした。
生きていたパク・チャンミン
旅行先の妹と娘の声を電話で聞いたゴンスは、課長に全てを打ち明けようと決め、電話をかけようとします。
電話を耳にあて、玄関を出ようとすると、目の前には死んだはずのパク・チャンミンがいました。
驚きのあまり身動きもできないゴンスに対し、パクは激しい攻撃を加えはじめます。
本棚の下敷きにされてしまったゴンスは、手をのばせば届く場所に拳銃があることに気がつきますが、引き金が飛び出たネジにひっかかり、手元に引き寄せることが出来ません。
ゴンスの不審な動きに気がついたパクは、ゴンスを本棚の下から引きずり出しますが、ゴンスは別の部屋へと逃げ込み、家具で扉をふさぎました。
ところが、扉にナイフで穴をあけたパクは、その穴から取っ手に手を伸ばしてきます。
気がついたゴンスは、パクの手に噛みつき、ダメージを負わせた後、その手首にネクタイを巻き付け身動きが取れないようにしました。
その部屋から出る経路は窓しか残っていませんが、ゴンスの家はマンションの高層にありました。
危険を承知で窓から窓へと移り渡ったゴンスは、パクがいる部屋へと戻り、拳銃を回収しようとします。
しかし、パクはネクタイを引きちぎり「殺してやる」とゴンスにせまってきました。
死闘を繰り広げる中で、パクも拳銃の存在に気がつきます。
2人が争った結果、拳銃から発砲された弾はパクを貫き、ゴンスは助かることができました。
ゴンスの自首
ゴンスは警察に自首をし、全てを告白します。
現職警察官であるパクとゴンスが犯した罪は
- 麻薬の窃取と密売
- 違法風俗店の経営
- 殺人および殺人教唆
- ひき逃げ
- 死体遺棄
- 爆発物窃取
と、世間に知れれば警察への信頼は崩れ去ってしまいます。
上層部はこれらのことを全て隠ぺいすると決定。
チャン課長(ゴンスの上司)にも口止めをし、ゴンスのやったことはなかった事になるはずでした。
ところが、ゴンスはこの申し出を辞退し、警察を辞めることに決めます。
退職金は自分のせいで命を落としたチェ刑事の母親に渡すというゴンスを、課長は引き止め、辞表は保留にしておくと言います。
しかしゴンスは片づけた荷物を持って、警察署を後にするのでした。
母親の墓を美しく修復したゴンスでしたが、妹は兄が無職になってしまったことに不機嫌そうです。
ゴンスは妹の夫に「中古のバンを買って、移動販売車でトースト店をはじめよう」と提案。
警察署の前で営業ができるように、課長に頼んでおくと申し出ると、妹夫婦は一日に稼げる金額を想像し大喜びするのでした。
イ・グァンミンの容器が出てきて
「おばあちゃんにお別れの挨拶をしなさい」と遊んでいた娘ミナを呼んだゴンスは、ミナが捨てたゴミの中に、イ・グァンミンの遺体から出てきた容器が混じっていることに気がつきます。
後日、容器を持って「ブタさん個人金庫」へとゴンスは向かいます。
口紅型をした容器は、それ自体が鍵になっており、怪しげな経営スタッフによる案内でゴンスはパク・チャンミンの金庫を開け、その中へと入って行きました。
金庫の中にある金を全て引き出そうと、ボストンバッグを用意していたゴンスでしたが、金庫の中にあった金は、バッグなどで運びきれるような量ではなく、ゴンスはあっけにとられたまま金を見つめるのでした(完)
映画【最後まで行く】感想と考察
※記事全文のコピーなどはご遠慮ください🙏コピー記事を見つけた場合、何らかの対応をさせていただきます。
韓国映画【最後まで行く】は、日本でリメイクされるのがはじめてではありません。
これまで、中国、フランス、フィリピンでもリメイクされてきました。
特にフランス版リメイクは、ネットフリックスで2022年最も人気があった映画9位にランクイン。
日本でのリメイクでは、主演が岡田准一&綾野剛ということで、話題になることは間違いないでしょう。
オリジナルである韓国映画【最後まで行く】の正直な感想ですが、
ストーリー展開は、だいたい予想が出来たので、そこまで驚く部分はありませんでした。
サスペンスとして見た時には弱い気がします。
また、重要では?と思われる要素が、気がつくとスルーされており、ちょっぴり拍子抜けしてしまった部分もあります。
が、面白いか?つまらなかったか?と聞かれると、面白かったという答えになります。
これらのことを、もう少し詳しく説明していきますね。
まず、【最後まで行く】のストーリー展開についてですが
- 警察内部の不正
- 隠ぺいがバレそうになる
- たび重なる主人公の不幸
- 車で犬をよけた結果、人をひいてしまう
- 真犯人が警察内部にいる
- 主人公を怪しむ仲間が味方になるなり犯人に消される
- 真犯人が家族を狙う
- 激しいアクションを繰り広げる主人公と犯人
- 死んだと思ったら真犯人が生きている
- 都合よく、子どもが重要なキーグッズを持っている
この辺りは、どこぞの映画やドラマでも見たことがある要素です。
ツッコミどころとしては
「そもそも警察メンバーは不正をしていたんだから、交通事故を1人で隠ぺいしなくても協力してくれそうじゃね?」
とか
「脅迫者に対して調子こいたら、家族が狙われるにきまっとるやないかい!主人公がアホすぎる」
などなどありますが、これは良しとします。
何となくムカついたのは、これ見よがしに出てきた犬の存在です。
ひき逃げの原因になっただけでなく、隠れ家調査でも登場した可愛い犬は
「きっと映画の中で重要な役割をしているに違いない」
と思っていたのですが、結局可愛いだけで終了しました。
これと同じことが、パク・ボゴムが演じたイ巡査にも言えます。
控え目に言って、パク・ボゴムは可愛い♥
ついこの間、 Amazonプライムでみた【SEOBOK/ソボク】でのパク・ボゴムには泣かされたばかりだったので、
パク・ボゴムくんは絶対にキーパーソンに決まっている!
あんまり悪い役はやってほしくないけど、パクの野郎に脅されたりしてるのかな…。
なんて思って見守っていたのに、監視カメラ映像を確認した後、ちっとも出てこないじゃないかい💢
私がパク・ボゴムを気に入っているかどうかはさておき、子役から人気の俳優さんをミスリードの道具のように使った小細工がちょっと気に入りませんでした。
にもかかわらず【最後まで行く】を面白いとした理由は、ひとえにゴンス役のイ・ソンギュンと、パク役のチョ・ジヌンの演技が良かったからです。
日本映画より圧倒的にアクションに迫力がある韓国映画の中で
- 手に噛みつく
- 頭に噛みつく
という「え?映画でそんな攻撃見たことない」という演出には目を見張るものがありました。
本気で噛みついているように見えるって、すごくないですか?
ルールにのっとった格闘技の中で「噛みつくこと」が禁止されているのは、歯が武器となりえるからです。
本気で襲われた時に、自分が武器を持っていなかったら、相手に噛みつくのは有効な手段だと思います。
なのに、泥臭くてカッコ悪いから、映画やドラマで描かれることはまずありません。
そこが私にとって【最後まで行く】面白い~!と思えるポイントになりました(笑)
日本版映画【最後まで行く】への期待
では、日本で【最後まで行く】を映画にした時にどうなるか?
実はフランス版【最後まで行く】は、ネットフリックスで人気にはなったものの
「汗や唾や涙が、だいぶ抑えられていてちょっと物足りない」
「警察署などが小ぎれいに見えて、生活感もやや薄い」
「悪の巣窟みたいな警察の描き方はフランス映画には醸し出せない!おしゃれでスタイリッシュだから」
と言った感想も出ています。
韓国版を見た方には、若干の物足りなさがあるような感想に思えますよね。
では、日本で岡田准一と綾野剛が、韓国版並みに汚さがある演技をしてくれるのか?と考えると、あまり期待できないような気もします。
アクションについても「日本映画+アクション」で検索すると「しょぼい」という関連キーワードが出てきちゃいますからね。
とは言え、日本版【最後まで行く】を監督するのは藤井道人さんです。
藤井道人さんの監督作品は、高評価になるものばかりなので、日本らしさをエッセンスに加えた【最後まで行く】を作ってくれそうな期待が高まります。
最も気になるところは
火葬がメインである日本において、遺体の扱いをどのようにするのか?
火葬するまでの間で決着をつけるのか…それとも…と考えると、興味が湧いてきます。
【最後まで行く】勝手に考察し、続編を考えてみた
同僚のチェ刑事を死なせてしまった事を悔いて、全てを警察で明かしたものの、警察そのものが隠ぺい体質だったため、特に罪を背負うこともなく解放された主人公ゴンス(=岡田准一)。
母親の墓もきれいにし、妹夫婦の望みを叶えて、前向きに生きるかと思っていたところへ、パク・チャンミン(=綾野剛)が必死で探していた鍵がポロリと現れてしまいました。
もともと清廉潔白なタイプのゴンスではありませんから、パクも死んだことだし、ちゃっかり汚いお金を自分のものにしようと金庫へ取りに行っちゃいます。
韓国で公務員になるのは、大変な難関だそうですが、お給料はそこまで高くありません。
安定性と定年後の年金があるとのことで、人気の理由は日本と同じですね。
ほぼ一般人と同じようなお給料しかもらっていなかったゴンスの前に、突如として現れた大金…。
韓国版では、ゴンスは呆然としたまま映画が終了しますが、当然ハッと我に返ったゴンスは、とりあえず手にしたボストンバッグに有り金を詰め込んだことでしょう。
で、ゴンスは妹たちのトースト店を繁盛させ、娘ミナと仲良く暮らしましたとさ、チャンチャン♪
なんて平和的な結末を迎えるとはとても思えませんよね。
だって、パク・チャンミン(=綾野剛)はヤクザと契約したからこそ、あの大金を手に入れていたわけですから。
警察が押収した麻薬をパクるのにも、関わった人間はたくさんいるでしょうし、何よりチェ刑事の乗った車にコンテナを落としたのは、パクではないはず。
だとすると、パクには手を汚すことをいとわない部下がいたはずなんです。
私はその人物こそイケメン巡査のパク・ボゴムではないかと考えています。
可愛い顔をしてパク・ボゴムは、感情を押し殺す役も得意とする俳優さん。
パク・チャンミンの死後、裏の顔を引き継いでもおかしくないと思うんですよ(・∀・)ウン
イ・グァンミンの飼っていた犬を抱いて「お久しぶりです」とか言いながら、ゴンスの前に登場したりしたら面白いかなぁと。
ゴンス(=岡田准一)は良い人でも何でもないので、続編でまたもや追われる身になったとしても、全く同情はしません。
もしかすると、日本版【最後まで行く】では、韓国版よりも先まで描かれるかもしれないので、今から2023年5月の公開が楽しみです!