八王子が、心霊スポット多数の街であることは、ご存知の方も多いかと思います。
毎年、三和交通さんにより八王子心霊ツアーが開催されるほどで、この人気たるや最高倍率41倍とか。
八王子市内のの有名な心霊スポットは
- 絹の道の道了堂跡地
- 八王子城跡
- 旧小峰トンネル
- 八王子霊園の電話ボックス
- 八王子中央病院(現在は北原リハビリテーション病院に)
といったところでしょう。
私も絹の道は歩いたことがありますが、霊はお見かけしなかったにせよ、夜は断じて近寄りたくない場所でした。
心霊体験をするのは、まっぴらごめんのくせに、なぜか子どもの頃から『あなたの知らない世界』やら、冝保愛子さんの心霊番組などをついつい見てしまい、夜トイレに行かれなくなるという超ビビりの私。
現在は夜、怪談朗読を聞きながら眠りにつくという、習慣がついてしまいました(トイレには行かれます)
そんな中、たまたまユーチューブ動画の上の方にあがってきた【コトリバコ】についての考察動画をみていたら…
なんとあのコトリバコの最強呪具『ハッカイ』についての解説の中に八王子が出てきたではありませんか!
この考察をしているのは、作家でありオカルト研究をしている山口敏太郎さんになります。
コトリバコをご存知の方で、動画を先にチェックしたい方は下に貼り付けておくので、ご覧ください。
コトリバコとは?
まずコトリバコとは何かをザックリ説明しておくと
女性と子供を根絶やしにするための呪具
になります。
コトリバコのお話は2chのオカルト板に投稿されたもの。
ある女の子が家で見つかった開けることの出来ない箱を、友だちとの集まりに持ってきます。
その箱が、その集まりにいた神社の息子により恐ろしい呪具だと判明。
出雲の国(島根県)の一部にあった部落差別を発端として作られた多くの人間の恨みがこもった呪いの道具だったのです。
まずは、すぐにでも対処しないと恐ろしいことが起きるということで、かつて他のコトリバコを祓ったことがある父親に電話で指示を受けながら、なんとかお祓いをするといった流れのお話になっております。
さて、その開けることの出来ない箱とは、どんなものか?
上の画像は、ミステリというなかれ11話に登場した寄木細工の箱ですが、パズルのようになっており、簡単には開けることができません。
コトリバコの話の中で寄木細工という言葉は出てきませんが、おそらくこのような箱ではないかと思われます。
呪具としてのコトリバコは、中に動物の血や間引いた子どもの一部を入れるなど、とてもおぞましいやり方で作られるのですが、なんと箱にはランクがあり、中に入れる水子の人数で呪いの強さが変わるというのです。
- 1人⇒イッポウ
- 2人⇒ニホウ
- 3人⇒サンポウ
- 4人⇒シホウ
- 5人⇒ゴホウ
- 6人⇒ロッポウ
- 7人⇒チッポウ(シッポウ)
- 8人⇒ハッカイ
当然のことながら、8人の子の一部をいれたハッカイが最強なのですが、ハッカイは作った側(呪う側)にも命の危険がある、最怖とも最凶とも言える呪具。
コトリバコの中で、その呪いを伝えた者は「二度と作ってはならない」と念を押しています。
つまり、コトリバコの中でも最も恐ろしく危険なコトリバコが八王子と関連していると、山口敏太郎さんは考察しているわけです。
もしこの考察が本当なら、八王子市そのものが、巨大な心霊スポットとなりかねません…。
八王子の名の由来
山口敏太郎さんは、コトリバコの考察動画の中で
八王子というのは、帝都を守るためにスサノオノミコトの息子である八人の息子を配置した。
スサノオノミコトと言えば朝鮮から由来した。
つまりコトリバコとはスサノオノミコト由来の呪詛ではないか。
と話しています。
八王子という名が、八人の王子から来ているとは知っていましたが、そこまで詳しく知らなかったので驚きました。
八王子という市の名前の由来については、八王子市役所の公式に詳しく書かれているので、興味のある方はご覧になってみてください(可愛い挿絵はあるものの、頑張って読まないとわけわからんです)
ちなみにですが、八王子市役所の説明に出てくる牛頭天王とはスサノオノミコトのことみたいですね。
「牛頭天王 スサノオノミコト」で検索したところ、そんな感じの説明が書いてありました(こっちもかなり頑張りが必要です)
実際、ウィキペディアにも「八王子神社は、スサノオの八柱の御子神を祀る神社である」と書かれております。
ですから、山口敏太郎さんの考察は、あながち間違っていないかもしれません。
山口敏太郎さんは富を得るためにコトリバコが島根県で使われていたと言っているのですが、八王子でも、そのような理由で呪法が行われていたとは考えたくないものです。
が、もしもそれが行われていたのだとしたら、子どもたちの魂がすでに安らかであることを祈りたいですね。
その昔、子どもは7歳までは神様の物とされ「死んでしまっても仕方ない」「神様の元へ帰ったんだ」と間引きが行われていた時代がありました。
子どもだけでなく、『人柱』といって、神社などを立てる際、人間を埋めたこともあったとか。
8人の王子でコトリバコを作ったとは思いたくないですが、自分の子=自分の持ち物とする時代があったのも事実。
王様ランキングでも、子どもを贄にして、王様が力を得ていましたよね…。
人の命を何者かに捧げるような国や時代にうまれなかったことに、心から感謝したいと思います。
王様ランキング1話はAmazonで無料視聴可能(号泣アニメです)
八王子出身の川奈まり子さんが紹介する心霊スポットに関する記事はこちら↓
怪談や心霊について思う事
私が怪談をつい聞きたくなるのには、死後の世界について、子どもの頃から並々ならぬ興味があるからのようです。
おばちゃんになったら、だいぶ生きやすくなりましたが、小学生の頃は「生まれてこなければ良かった」とか「どうやったら楽に死ねるか」とか、そんなことばかり考えておりました。
別に虐待を受けたわけではないですが、とかく生きにくさを抱えている、子どもらしくない子どもだったと思います。
心霊や怪談は「死」と直結しています。
実話怪談にしても、創作怪談にしても、様々な人の「死」に関する考えや思いにふれることは、私にとって「生きる」を考えることにつながっているような気がしてなりません。
中でも蓮久寺住職の三木大運和尚さんの怪談説法を聞くと、必ず生きる上でのヒントをいただけるので、おすすめです。
「大黒さん」は、とてもほっこりする不思議な怪談ですし、神様を信じてみたくなるかもしれませんよ(笑)
また、世の中には戦争などの争いや貧困や飢えなど、おおよそ「神などはいない」と思いたくなることがたくさんありますよね。
でも、私たちを愛していながら、そこまで強大な力はお持ちでない神様がたくさんいるのかもしれない…そんな気持ちになる怪談もあります。
嗣人さんの神様シリーズに登場する菅原道真公は、可愛らしくて、逆に応援したくなります(こちらもユーチューブに朗読がたくさんあがっています)
神様や妖怪なども、人が信じることで力を得るとか。
実はとっても人間らしいのが、神様なのかもしれません(菅原道真って、そもそも人間だし)
少なくとも私は怪談を聞くことで「神様を信じよう」という気持ちが増しました。
どうせなら、良きものを信じ、応援して生きていきたいです。
コトリバコについても、人を呪う事や差別、偏見のもたらす恐ろしさや理不尽さについて考えさせられました。
ただただ「怖い」と思うだけではなく、生き方を見直せるような怪談を、もっと聞けたらいいなと思います。
最後になりますが…私は呪われて命を落としたら、あの世で多分その相手に「倍返しじゃ~」とやり返しに行く気満々なので、寿命を全うさせた方が良いと思います(←誰にいっとんねん)